第四話 三人目の奴隷

ギルディア「まったく…ヴェスタお前、バーサーカーしか連れ帰っていないのか!?」

 ヴェスタ「いや、別にそういうわけじゃ…」

 グリムセル「もが! もぐぐ! んごー!」

 ルキナ「じゃ、他には?」

 ヴェスタ「はい。
       マチルダ、入れ!」

 扉が静かに開いた。またも小さな影、三人目もドワーフのようだ。

 グリムセル「!?」

  グリムセル、大きく目を見開き、もがいてヴェスタの触手を吐き出す。

 グリムセル「マチルダ……マチルダ様……そんな、あんたまで……」

 マチルダ「カラ=ドリン氏族719代氏長、マチルダ=カラ=ドリンにございます。
       ルキナ様、よろしくご寵愛下さいませ…」
 ヴェスタ「要塞の指揮を執っていたドワーフです。
       捕虜にした後、可愛がってやろうと服を剥いだら、このように……」

 グリムセル「マチルダ様! あんた、要塞は決して渡さない…ドワーフの誇りにかけて渡さないって!
         混沌には絶対屈しないって、言ってたじゃないか!! 何で……」

 マチルダ「私を買いかぶらないでくれ…グリム。わ、私は…こ、この身を得て以来、毎夜自分を狂ったように慰めていた変態だ。
       お前の思っているような、指揮官でも氏長でもない……
       い、今も…ヴェスタ様やルキナ様のことを思うだけで……もう…」
 グリムセル「そ、そんな…」

                    ルキナ「ふふーん。ちょっと、面白いコトになってきそうだね…」

↑ドワーフの将軍・マチルダ

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