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フェリーナと静音(1) Feli'na and Sizune
小説:KOBA 挿し絵&FLASH:Rebis
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 「たしか、この部屋のはずだが……」
 随分長い間使われていないらしく、荒れ放題になっている部屋のドアを開けてつぶやいたのは、メイド服をまとった小柄な少女だった。

 きりっとした気の強そうな顔立ちで、内側から艶やかな光沢を放っているような黒髪を持った、なかなかの美少女である。
 彼女の名は静音。奇妙な縁でこの迷宮の住人となったくノ一である。それもただのくノ一ではない。霊体レベルでその存在を他人の知覚から消し去ってしまう刻印を魂に刻み込まれた、リビングファントムの異名を持つ究極の忍びであった。
 さすがに他人に知覚できないままではメイドの仕事に支障があるため、迷宮の支配者であるザラにプレゼントされた、刻印封じの赤い宝玉をあしらったペンダントを首から下げている。これを付けている限り、霊力の低いものにも彼女の姿は充分に知覚できるのだ。

「……」
 静音は無表情に押し黙ったまま、石床を厚く覆った埃をほうきで掃き始めた。ザッ、ザッ、と音を立て、規則正しいリズムで、床を覆った埃を掃いていく。
 つい最近まで人と触れ合った事の無かった彼女の表情は、傍から見ているとひどく無愛想に見える。
 静音には、まだ人付き合いというのものがよくわからないのである。主人であるザラに対しては素直に身も心も委ねられるのだが、他のメイド達のように、気軽に、そして純粋に快楽を楽しむことができないのだ。
 誘われても素っ気無い口調で拒否の言葉を返す静音を、最近はメイド達も誘ってこなくなった。孤独に慣れている彼女は、それを別に寂しいとは思わない。
 情交を拒否された他のメイドたちも、静音に対して不快感や反感を持った様子も無かった。それが静音のスタンスであるということを理解し、彼女の嗜好を尊重してくれているのである。
 様々な世界から、様々な理由、生い立ち、体験を経てこの世界にやってきた彼女ら先輩メイドたちには、偏見や価値観の押し付けをしようという狭量なものは存在しないのだ。
 静音はありがたく、その好意に甘えることにしたのである。

(他の者の肌触りなど知らなくてもいい。今の私にとってはザラ様が全て。私はザラ様にお仕えできればそれでいいのだ……)

 そう思いながら、静音は黙々と掃除を続けている。やがて、分厚い埃の下から現れてきた石床には、半ば消えかけた魔法文字や記号の連なりのようなものが描き込まれていた。
「ん、これは……魔方陣か?」
 見慣れぬ文字ではあったが、静音はそれを何らかの魔法回路を形成した魔方陣であろうと推測していた。

(ほとんど消えかけてるな。……害はあるまい)

 そう判断した彼女は、再び無表情に戻って掃除を再開する。万一、この魔方陣が作動したとしても、一瞬で部屋の外に脱出できるだけの運動能力を、彼女は有していた。
 部屋の床にうずたかく積もった埃をあらかた掃き終え、静音はあらためて魔方陣の全容を眺めてみる。
 部屋の中央に描かれた大型の魔方陣は半分方消えかけて、その効力を失っていたが、部屋の隅に描かれた小型のものは、わずかな魔力の残滓を発していた。
「ん? 小さな魔方陣が生きているな……念の為にザラ様に知らせておこう」
 つぶやいた静音の目の前で、小型の魔方陣がいきなり発動していた。青白く輝く霧の渦のようなものが中央から沸き起こり、その内部にぼんやりと人影が浮かび上がる。
「むっ! くせものか?」
 くノ一時代の癖がなかなか抜けない時代がかった口調で言うと、静音は身構えた。とはいえ、メイド服でほうきを構えたその姿は、本人の表情がごく真面目であるだけに、いささか滑稽ではある。
 しかし、その全身からみなぎる気迫は、熟練の戦士でさえたじろがせるほどのものであった。

 ルビー色の瞳で魔方陣を見つめ、静音はそこから現れるものを見極めようとしている。やがて、輝く渦はおさまり、魔方陣の中央にたたずむ、ほぼ全裸の女性の姿が明らかになった。
「むっ」
 静音は警戒の表情を緩めずに小さくうめく。女性の姿そのものは、迷宮の住人たちの間ではそれほど珍しいものではない。
 わずかにウェーブのかかった艶やかな緑色の髪、側頭部から伸びた羊のそれを思わせるカールした角。背中から伸びたコウモリのような翼は、女性の身体の前で合わされてその裸身を隠している。
 そっと閉じられていた目がゆっくりと開くと、濡れた輝きを放つパープルの瞳が静音を見つめた。その視線を真正面から受け止めた静音の胸の奥に妖しい疼きが生じる。

「……ここは? ああ、招喚の間の一つね。あああっ! 魔方陣が消えかけてるぅ! そこのあなた、魔方陣の復元のためにちょっと手伝ってくださらない?」
 甘く媚を含んだ声で、女性は静音に声をかけてきた。男女、両性具有の別を問わず、心の奥底に淫らな気分の波紋を生じさせるような艶のある響きがある。
「人に物を頼むなら、まずは名乗るのが礼儀であろう。貴公の名を告げよ!」
 女性の発している色香に包み込まれそうな気分を振り払い、ほうきを脇構えにしながら静音は凛とした声を上げる。たとえほうきであっても、彼女の手にかかれば、並の戦士が扱う剣や槍よりも強力な武器となるのだ。
 静音の剣幕に一瞬驚きの表情を浮かべた女性は、胸元を隠していた翼を開きつつ深々と頭を下げた。
「これは失礼。わたくしの名前はフェリーナ。さるお方にお仕えするサキュバスですわ」
 身を起こしてそう言うと、人懐こい笑みを見せる。その身体は色香に溢れた見事なものだった。彼女の顔よりも大きいのではないかと思える双乳は、下着の支えなど無くとも少しも垂れ下がることなく、たわわという表現を具現化したかのような張りを見せて前に突き出し、強烈な自己主張をしている。
 艶かしい光沢を放つ健康的な小麦色の肌がパンパンに張りつめた、まさに極上の肉メロンであった。
 美巨乳の重みで折れてしまうのではないかと心配になるほど細く引き締まった胴はうっすらと腹筋のラインを浮かべており、その真ん中にポツンと丸いへその窪みがエロチックな陰を見せている。細腰は腰骨の上あたりからまろやかな曲線を描いてむっちりと肉感的な腿からヒップのラインに繋がっていた。隙間なく合わさった太腿に挟まれたその股間からは、程好いサイズのペニスが突き出して、まるで挨拶でもしているかのようにぴくん、ぴくんと小さくしゃくりあげていた。

 思わず静音はその部分に視線をやってしまう。ザラに導かれ、他人のペニスで膣内を掻き回される至上の快感に目覚めたばかりの彼女にとっては、それは快楽の器官として認識され始めていた。
 サイズは静音のものよりもやや大きめだろうか。ふっくらと丸みを帯びて艶やかなピンク色に染まった敏感そうな亀頭の先端には、思わずキスをしたくなってしまうような愛らしい鈴口の切れ込みがあった。
 ペニスの胴にふっくらとし盛り上がった輸精管のシルエットは、射精の量と勢いを暗示しているかのようである。
 無防備そのもので極上の裸身をさらしているその身体からは一片の殺気も漂ってこない。

「サキュバスだと?」
 次第に強まってくる淫欲を表情に出さないようにしながら、静音は軽く首をかしげる。彼女はサキュバスという存在そのものを知らなかった。
「ええ。サキュバスをご存知ないの? まあいいですわ。この魔方陣の復元にお力添えいただけないかしら。可愛いメイドさん、うふふっ」
 フェリーナはそう言いながら静音の方に歩み寄ってくる。
 サキュバスが近付いてくるにしたがい、ふわりと柔らかな香りが鼻腔に流れ込んできた。見知らぬ花、あるいは南国の果実を思わせる魅惑的な芳香である。その香りを嗅いでいるだけで、何だか腰の奥が熱くなってむずむずと疼いてくる。
 メイド服の下で、ペニスに力がみなぎり始めた。

「まずはわが主に貴公の事を報告してからだ。そこでしばし待たれよ!」
 フェリーナの鼻先にほうきの柄を突きつけてそれ以上の接近を封じ、静音は告げる。
 ザラ以外の存在に欲情しようとしている己の肉体を、疎ましくさえ思ってしまう。
『ふふふっ、相変わらずですわね、静音。硬いことを言わずにそのサキュバスに協力してさしあげなさい』
 いきなり静音の頭の中にザラの声が響いた。
「えっ! ザラ様?」
 かすかに狼狽しつつ声を上げた静音の脳内に、神殿の支配者の声が続けて響き渡った。
『この階層の中で起こることは、全てわたくしの知るところとなりますのよ。そのサキュバスは、わたくしの客人の使用人ですの。彼女の頼みをどんなことでも聞いてやりなさい。よろしいですわね?』
 ザラの命令は、静音にとっては絶対であった。
「はっ。御意に従いまする」
 その場にはいないザラに向かって深々と一礼した静音は、あらためてフェリーナに向き直った。
「先ほどの無礼の段、大変失礼いたしました。私の名は静音と申します。わが主の命により、謹んで協力させていただきます。何なりと御命じを……」
「あらあら、随分礼儀正しいメイドさんですね。もっと軽くいっちゃいましょうよ。ね」
 フェリーナは気さくな口調でそう言って微笑んだ。これがサキュバスたる彼女の得意技の一つである。接する相手に対して、最も警戒心を和らげられる対処法を瞬時に判断し、実行するのだ。
「あ、ああ。で、私は何をすればいい?」
 気勢を削がれた表情を浮かべて静音は尋ねた。
「あなたほどの霊力があるふたなりさんなら簡単なことですよ。精気がバリバリに充填された特濃の精液を五回分ほど下さいな」
 こともなげにサキュバスは言い放った。

「なっ! それは……わ、私ごときの精でよろしければ……」
 一瞬表情を引きつらせた静音だったが、恥ずかしげに頬を染めながら小さな声で承諾の意を伝えていた。静音の主人であるザラは『どんなことでも協力してやれ』と命じたのだ。
「あはっ。嬉しい。そんなに緊張しなくても大丈夫よ。最高に気持ち良くしてあげるから」
 心底嬉しそうな声を上げながらフェリーナは静音のそばに歩み寄り、小柄なくノ一の身体を抱き締めていた。

 どこまでも沈み込んでいきそうな柔らかさと、みっちりと詰まった肉が頬を押し返してくる極上の乳肉の感触、そしてサキュバスの肌からたち昇る濃密な花のような香りが静音を包み込む。メイド服の下で、股間のペニスが硬度を増し始めていた。
「ほおら、プニュプニュであったかくて気持ちいいでしょ。このオッパイ、静音さんの好きにしていいのよ。ギュムギュムって揉んだり、吸ったり、噛んだりして虐めてぇ」
 メイド姿のくノ一の頭部をフニュフニュと極上のバストに押し付けながら、フェリーナは甘い声で愛撫をねだる。
「え、そ、そう言われても……」
 自分から積極的に愛撫を仕掛けたことのない静音は、少し戸惑った声を出してしまう。
「じゃあ、私からおねだりしてもいい? オッパイ、チュウチュウしてぇ。もう、乳首が疼いちゃって堪らないのぉ。静音さんのお口で、フェリーナの乳首一杯虐めてぇ」
 フェリーナは甘い声でそう言うと、静音の口元にツンと尖った乳首を突きつけた。プルプルの肉プリンの先端にぷっくりと盛り上がったピンク色のニップルは、それを吸い嬲る唇を待ちわびているかのように艶かしく照り輝いている。
「あ、ああ……」
 促がされるままに静音は唇を寄せた。
 ちゅっ、と音を立てて吸い付くと、唇に伝わってくるプリッと生硬い肉突起と、ふっくらした乳輪の感触のコントラストが少女の胸を妖しくときめかせる。
「あはあぇんっ、吸いながら先っぽ舐めてくださぁい」
 乳首を咥えた熱い唇の感触を離すまいとして静音の頭を抱え込みながら、フェリーナは甘い声でおねだりする。
 チロリ、と舌先を動かして乳首の先端を舐めてやると、かすかに甘いような肌の味がした。何度舌を動かしてもその味は消えず、それどころかますます濃く、美味になっていくように感じられる。
「あんっ、いっ、乳首舐められるの気持ちいいっ、静音さん上手ぅ♪」
 くノ一の少女の頭部を抱き締め、サキュバスは甘い喘ぎを漏らして身を震わせる。
 その反応に昂ぶった静音は、夢中になって舌先を蠢かせた。舌先で乳首を押し込むようにしてクルクルと舐め回すと、フェリーナの身体からたち昇る甘い香りが一層強まり、静音の淫欲をさらに煽る。
「はぁぁんっ! もっとぉ、もっと舐めてぇ、ちゅうううって吸ってぇ!」
 静音の顔を乳房に埋め込むように強く抱き寄せながらフェリーナは叫ぶ。
 言われるがままに頬が窪むほど強く吸った静音の口腔内に、プシュッ! と勢い良く、ほんのりと甘い液体が噴出した。乳首を包み込んだ舌の上に、しこり勃った先端から射出された熱い乳汁の味が広がる。
 それは彼女が今まで味わったことのない甘露だった。全身がカッ! と熱を帯び、股間のペニスがピクピクと熱く小刻みに痙攣して、濃い先走りがトロリと溢れ出してしまう。

「んはぁぁ……気持ちいいっ。ミルク吸われるの、好きぃ……もっと吸ってぇ、ミルク一杯飲んでぇぇ、乳首もっとコリコリ噛んでぇぇ」
 うっとりとした口調で更なる愛撫を催促してくるサキュバスの言うがままに、静音は前歯でプリプリの乳首を甘噛みしながら吸い嬲り、止めどなく噴き出してくる熱く甘い乳汁をコクコクと喉を鳴らして飲み干していく。
 ちゅぶっ、ちゅぶっ、ちゅぶっ、ちゅうううっ……。
 室内には時折息継ぎを交えながら、静音が乳肉の先端を吸い嬲る音が延々と続いた。


「そう、もっと吸ってぇ、反対側も弄って、ぎゅうぎゅうって搾ってぇ。フェリーナのエッチなオッパイが空っぽになるまでミルク一杯搾ってえぇぇ」
 緑の髪を振り乱してよがり泣き、身悶えするサキュバスの豊乳に、静音の指が食い込んでいびつに変形させた。
 柔らかさと弾力を両立させた極上の肉プリンの感触に酔いしれながら、静音はグニュグニュとフェリーナの乳房を揉みこねる。片手では満遍なく揉み切れない豊乳のそこかしこに指を滑らせて深々と食い込ませ、乳汁の源泉を探るように蠢かせる。
 やがて彼女の指先は、乳肉の根元奥に、コリコリした芯のある感触を捉えていた。そこを圧迫すると、フェリーナの喘ぎがひときわ高くなり、乳首がヒクヒクと痙攣して乳汁を溢れさせる。

(ここ……だ。ここを圧迫すれば……もっと一杯飲める……)

 乳肉奥の深くの「急所」である乳腺を探り当てた静音の指が、左右の乳房の根元をぎゅうううっ! と搾り上げた。
「あひいいいいっ、出るっ! ミルクっ、出ちゃうっ、出ちゃううううっ! ふわあああああんっ!」
 喜悦の絶叫を上げて顔をのけぞらせたフェリーナのふっくらとした乳輪と二つの乳首が同時にプクンと尖り勃ち、一瞬の間を置いて、いく筋もの白い乳汁がぷしゅうううううっ! とシャワーのように飛沫ながら迸った。
「んふうぅぅっ!」
 泣くようなうめきを上げた静音は、口腔内に溢れ返る乳汁を飲み干し、いまだに乳蜜を噴き出す反対側の乳首を摘んで弄り回して乳肉全体に白い淫液を塗り込めていく。
 手のひらで乳肉全体を圧迫しながらグリグリと円を描いてこね回すと、手のひらにピュルッ、ピュルッと断続的に噴出する熱い乳汁の感触が伝わってくる。
 艶のある肉メロンの表面は、塗り込まれた乳汁でより艶かしい光を放ち、かぐわしく匂いたつサキュバスの体臭に、甘いミルクの香りが混じった。
「あんっ、私もお返しなきゃ。ほおら、静音さんのおちんちんがこんなに硬くなってる」
 フェリーナの指先が、布地の下で痛いほどに勃起したペニスをそっとなぞり上げた。
「ふわあぁぁっ!」
 乳首を吸っていた口を離してのけぞった静音の喉の奥から、ザラ以外には聞かせたことのない悦びの声が絞り出されていた。


 続く