研究室にて


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白衣にミニスカなユイママ



ヲマケ (by Junchoon)




P! プシュッ!



扉が開く。



「あの.....母さん...」



この部屋に自由に入れるのは、世界に6人。



「あらシンジ、早かったわね」



「う、うん...。 あ、まだ忙しかった?」



「もう終わるところよ」



「え、でも...」



視線の先には、書類の山。



「あぁ、これ? 大丈夫。 みんな終わったやつよ」



そう言いながら。 手元の一冊、最後の1ページに目を通し、サインする。
ぽん、と山の天辺に。



「はい、おしまい。 .....どうしたの?」





−− そりゃ、マヤさんと変わらないくらいに見えるけど...体はミサトさん
   より若いんだけど...僕という息子がいる訳で.....
   でも、耳掃除の膝枕...気持ちいいんだよな...えと.....あれ? 僕、
   何考えてたんだっけ...? あれ? あれ?!





視線の先に気がついて。



「ウフ。 ...見たい?」



悪戯っぽい微笑み。 するり。 さり気ない手つき。 鮮烈に、白。



シンジが我に返るまで、きっかり1分。 ユイは、スカートの裾を戻した。
す、と立ち上がり。 白衣を脱ぐ。



「...見本よ。 この先はレイちゃんに『おねだり』なさいね。 それとも、
 アスカちゃんの方がいいかしら?」



「か、母さん! .....なに言ってるんだよぉ.....」



白衣をハンガーに掛けながら。



「真っ赤になっちゃって。 ふふ、可愛い!」



母さ...ムググ」



豊かな胸に抱きしめる。 おとなしくしていれば、苦しくはない。 優しい抱擁。
なのに。 身動きできない。 関節の動き。 全てを知り尽くした妙技。



観念して力を抜くと。 穏やかな鼓動が、心を落ち着かせる。



「そういえば、最近、レイ、遅いね。 前は、僕より早かったのに」



「シンちゃんのためにお肌を磨き上げてるんじゃない?」



もうっ! 母さんっ!」



拗ねて。 ぐい、と胸元に顔を埋める。 ユイは一度、強く抱きしめて。 優しく愛撫。



「拗ねない拗ねない。 レイちゃんももうすぐ戻ってくるわよ」



名残惜しげに離し。 微笑みかけると。 扉が開いて。 細身のシルエット。



「ほら、噂をすれば...ってね」



くるりと、体ごと。 ドアの方に振り向かせる。



「.....!!!」



シンジが解凍されるまで、5分かかった。 いいかげん、免疫つけなさい(^^;。



「あの.....レイ、それ.....」



来た時は、制服だった。 着替えを持っている様子もなかった。 でも、今は...。
淡いピンクのワンピース。 模様も飾りもない、シンプルな。 ただ.....。





.....好露出度だった。





「ちゃんと着て来てくれたわね」



こくん、と頷くプラチナの髪の少女。 うっすらと頬を染めて。



..........どう.....?



「よく似合うわよ。 ほら、シンジ」



透けるほどには薄くない。 シルエットを隠すほどには厚くない。 微妙な厚み。
もはや言うまでもない、ミニ。 「超」のつくような...。



「えと...あの...おいしそ...っと、か、可愛い、よ。 ...うん、よく似合っ
 てる」



「よかった.....」



にっこりと微笑む。



「どう、気に入った?」



「...うん.....」



「ふふ。 よかった。 私も選び甲斐があるわ」



「じゃ、これ...」



「私が持って来てね、ちょっと抜け出してレイちゃんのロッカーに入れといた
 のよ。 ひとわたり全部、ね。 レイちゃん、放っといたら全然着てくれない
 んだもの」



「「..........」」



「さ、じゃぁ、レイちゃんも戻って来た事だし、そろそろ帰りましょうか」



「え? 父さんは?」



「それがね、明日からイタリアで急な会議が入ったんですって。
 慌てて飛んでったわ。 帰ってくるのは来週の月曜日だって」



「.....そうなんだ.....」



あからさまにほっとした様子の息子に、ちょっと苦笑を浮かべる。



「あ、レイちゃん、制服は?」



黙って、手にした紙袋を差し出す。 中身を確認。 満足げな微笑み。



「あ、ところで、母さん」



「なぁに?」



「あの...その壁って...うちにもあったような気がするけど...



「あぁ、これ? 大丈夫。 ただの1967年式モーターヘッドだから。
 ちょっと毒電波は出してるけど問題ない程度だし、映像出力はできないみたい
 だから特に害はないわよ」



「でも...なんか、目つき、悪くない?」



「気にしない気にしない。 じゃ、行きましょ」



シンジの手を取って歩き始める。



「ちょ、ちょっと、母さん!」



「ふふ、これくらいいいじゃない」



レイも手をつなごうとして...鞄に気が付いた。 気を取りなおして。 腕を絡める。



むにゅ。 押しつけられた柔らかな感触に、思わず振り向く。 ついつい視線が落ちて。
深く開いた胸元。 白い谷間が、少年の目を射た。





..........3人は、暫く立ち止まる羽目になったようだ。




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