幼い肌が、せめぎ合っている。
抱き合っているつもりなのだろう。
だが、二人の小さな体に対してあまりに大きな乳房は、それを許さない。
腕を必死に伸ばし、相手の体を抱こうとするその様は、むしろ柔らかな胸を押しつぶしあっているように見えた。
レードルとゼナ、幼き戦士同士の戦い。二人は互いの体に触れ、その感触を確かめながら、興奮を高めている。
「ん………くふ…」
胸が楕円につぶれるほどに体を押しつけ、ゼナの唇を吸っていたレードルが、ようやく顔を離した。
「れーどるおねえちゃん、ほっぺが、まっかでゆことよ…」
「あっ…!?」
ゼナの幼い顔に、一瞬驚くほど艶然とした笑みが浮かぶ。次の瞬間には、レードルがゼナに押し倒され、攻守は逆転していた。
見守る戦士達がどよめく。
レードルの豊満すぎる乳房に舌を這わせながら、ゼナは体をずらしていった。体を180度回転させ、ちょうど互いの乳房が顔に押しつけられる姿勢になる。
胸を責めるのは互いに同じだが、乳房に圧迫され、動きを封じられる分、レードルの方が不利だ。
「上手いな…意識してやっているのか……あるいは本能か?」
レードルを見守るルキナ勢の副官・ギルディアが、苦々しげにつぶやいた。
「ん…ふぁ…や…」
ゼナの火照った乳房の下から、レードルの濡れた喘ぎがくぐもって響く。ゼナは無垢な欲望を目に湛え、レードルのピンク色の乳首を小刻みにつつく。舐める。
「あ…え…? にゃ、ぬ、ぬるぬるぅ!?」
ゼナの髪の中から紅い触手が伸び、レードルの乳房に一斉に絡みつくと、さしものレードルも背を反らせて高い声を漏らした。ゼナの触手は透明な粘液を分泌しながら、レードルの白い胸を搾り上げ、複雑な形に変形させていく。絡み合う触手と肌の模様が変化する度に、レードルは小さな体を震わせ、その股間から透明な飛沫を跳ね上げた。
「ふふふ…でちゅわ…」
ザラには遠く及ばないものの、不敵な笑みめいたものを浮かべて、ゼナは乳首に小さな乳歯を立てる。
「あっ!? ダメ…で…出ちゃうよぉぉ!?」
レードルの二本のペニスが一瞬左右にブレ、すぐさま凄まじい脈動で、精液を吐き出し始めた。この戦いで最初の射精は、火影の中で美しい弧を描いた後、ゼナの愛らしい顔を真っ白に染めていく。
「えっと…えっと…」
顔を幾筋も垂れる精液を舐め取り、乳房に拡げながら、ゼナはザラがこんな時に言う言葉を考えているらしい。
「でちゅわ!」
結局、勝ち誇った笑顔でそれだけ言うと、ゼナは体を起こしてレードルの下半身に回った。
対して、元来快楽に溺れやすいレードルは、自らの射精の余韻からまだ抜け出せずに、腰をガクガクと震わせている。
ゼナはその様を見下ろしながら、己の長大なペニスをしごき立てた。先端がまだ剥けきっていないそれは、しかし完全に勃起し、脈動と共に先走りを溢れさせている。
そしてゼナは容赦なく、その剛根をレードルの幼壺に突き立てた。
「っぃ…あ! ひぅああああ!?」
レードルの体が反り返る。純白の羽毛が飛び散る中、二撃目の射精が二筋、高く舞った。
***
「まずいな…完全に後手になった」
巨大な拳を胸の前で握りしめ、ギルディアがかぶりを振った。
「でも、レードル様は、とぉぉっても気持ち良さそうですよ〜。いいなぁ……」
腰掛けたギルディアの、逞しい腿の間にひざまずいていたパイアが、甘ったるい声を出した。その目はレードルとゼナの痴態を追いつつも、舌と指は常にギルディアのペニスに奉仕を続けている。
「気持ちよさそう、だからまずいのだ。レードルでは、あの体勢から攻めに転じるほどの技はあるまい…」
二人の視線の先では、幼い淫魔達が無心に交わり続けている。
すでに十数分は経っただろう。レードルは激しく射精を繰り返し、ゼナも精液まみれになりつつ、数度精を放っている様子が見て取れた。
柔らかな胸と腰がぶつかり合い、濡れた音を響かせる。二人の幼子はあどけない声を交互に洩らし、競い合うように高みへと昇っていく。
また二筋、レードルの純白の精液が高く撃ち上げられた。それに引きずられるように、ゼナも愛らしい眉を寄せ、体を震わせ始める。
「それにしても、なんと淫らな……。 くっ…パイア…しっかり…飲むのだぞ…」
見ているギルディアも、思わずパイアの口中に精を放ってしまっていた。
「レードル様、ま、負けちゃうんですか〜?」
ギルディアの精液を全て飲み干したパイアが、不安げに見上げる。
「わからん…ゼナという娘、明らかに今までと違う。後は…レードルの精力の”底”次第だ」
つぶやくギルディアの目の前で、レードルは快楽にとろけきって腰を振っていた。
***
きもちいい。
ゼナにとっては、きもちいいこと、そしてザラ様やみんなと遊んでもらえることが、これまでの人生の全てだった。
きもちいいことをして、レードルお姉ちゃんに勝って、ザラ様に誉めてもらえるというのは、ゼナの簡単な思考の中でも、すぐに理解できた。
だからゼナは、がんばって、レードルにきもちいいことをしている。
している。し続けている。
ゼナもレードルも”せーえき”を出し続け、さしものゼナも、おなかの奥がふわふわしてきた。
けれど、レードルお姉ちゃんは、もうくったりとして、寝てしまったようになっている。
これで、ザラ様に誉めてもらえる。だっこしてもらえる。きもちいいことをしてもらえる。
ゼナは微笑みを浮かべると……ゆっくりと、レードルの胸に顔を伏せた。
***
体の中で、熱い波が押し寄せ…引き…小さくなって、収まった。
レードルの柔らかな胸の上に、もう二つ、重いゼナの胸が乗った。
ゼナはレードルの顎に額を押しつけ、荒い息をついている。その腰は、もう震えるほどしか動いていない。
ゼナの精力が、尽きたのだ。
レードルはゆっくりと身を起こすと、ゼナから離れた。小さく、幼いゆえにぷっくりと膨らんだ下腹は、ゼナの精液でいっぱい。それが、離れると同時に堰を切って溢れ出した。
「ふえ…」
ゼナも起きあがろうとするが、射精のしすぎで腰が砕けたのか、再び床に伏した。
「えへへへ…だから、言ったでしょ! レードル、お姉ちゃんだもん! いーっぱい、せーえき出るんだもん!」
レードルは勝ち誇って、いまだ衰えないペニスをぶるんと揺らした。
レードルは、この時を狙っていたのだ。
戦略というほどではない。だがレードルの幼心にも、自分の精力への自信があった。
勝利を確信し、自分がゼナより”お姉さん”だという優越感に浸りつつ、レードルはゼナに正常位の体位でのしかかった。
「ゃぁの…れーどるおねえちゃん…まだ…せーえき出るの…」
「そーだよお! ゼナちゃん、レードルの中にいっぱいせーえき出したからね。レードルも、おかえしだからね!」
レードルはかわいらしい顔を欲情に染めながら、精液まみれの二本の生殖器を、それぞれゼナの膣口と肛門に押しつけた。
普通ならば、入るはずもないサイズ。だが、混沌の落とし子であるゼナの双穴は、先ほどまでの牡の快楽によってとろけきり、精液を求めてヒクついていた。
「ふやぁ…いりぐちが、ちゅぱちゅぱしてる…」
使い込まれたレードルの亀頭に、心地よくゼナの粘膜が吸い付く。
「ゼナちゃん…いくよ!」
「やぁ…あ…ひゃああああああああんっ!!」
ゼナの二つの孔が、粘質の音を伴って拡げられていく。ねじ込まれるペニスと内部の圧力に耐えかねたように、透明な体液が幾筋も噴出して、レードルの腹を、腿を、そして床を汚した。差し入れた先端を、膣と直腸のそれぞれ独特な感触が包み、レードルは思わず、くぅ、と小さく呻いた。
「ひゃぅ…あ…ああああ! おっきいぉぉ! …らめ…れ…ちゅぁ…あゃああああ!!」
イヤイヤするようにもがくゼナを抑えつけ、レードルは腰を進めた。抵抗の言葉に反して、ゼナの肉は円形に開き、レードルを受け入れていく。ズルッ、という音がしそうな勢いで、二本のペニスが根本近くまで埋没した。一瞬置いて、噴水のように噴き上がる、ゼナの精液と愛液。
再び射精を始めたゼナのペニスを逃がさぬかのように、レードルは己れとゼナの乳房の間にそれを挟み込み、揺らすように体を動かし始めた。
「きゃう…ぁ…あゆううううううううっ! あっ! おねっ…ちゃ…あぁぁあ!?」
「すごいよ…ゼナちゃんのおまんこもお尻も、すっごくきもちちいいよ! レードルも、いっぱいせーえき出しちゃうよおおお!!」
逞しい二本の男根を出し入れし、レードルも幼い叫びを上げた。極太のペニスに挟まれ、ゼナの膣と肛門を隔てる薄い粘膜は、激しすぎるほどに摩擦されている。同時にそれはレードルの亀頭の裏と雁首を、強烈に刺激し続けている。
幼い二人が、制御しきれるような快楽ではない。
「ぁああ…ぁあぁああ…! ゼナちゃんっ…! ゼナちゃんんんんんっ!!!」
「ゃ…ひゃう…らめ…なの…ゼナ…もお…! ぁ…らめ…ザ、ザやさまぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
四つの肉球の狭間から、ゼナの精液が糸を引いて噴出した。
同時に、レードルの全身が痙攣し、宙に羽毛を、ゼナの胎内に精液を、まき散らし始めた。
二人の乳房は精液を介して隙間もなく密着し、顔に、髪に、そして互いの翼に、白い精液の糸が網のようにかかっていく。
レードルのペニスは二本同じリズムで脈動し、まだ粘度の落ちない精液を、たっぷりとゼナの中に撃ち出した。まだ受精という役目も知らない子宮は、快楽のためだけに必死に収縮して、レードルの精液を汲み上げていく。狭い腸内にも白濁した淫液が逆流し、混沌の腸粘膜を悦びに震わせた。
「きゃうっ! ぁ…どんどん…出ちゃうの…」
「ふにゃあぁぁっ!?」
お互いの射精が与えるリズムだけで、二人の絶頂は次の高みに達してしまう。
射精が途切れない。快楽のために産まれ、快楽だけを貪ってきた二つの幼い肉体は、一体化したように体液を送り出し、受け入れ、辺りにまき散らした。
「ザラ様…ゼナが…ゼナが…!」
「…最後まで見ていなさい」
うろたえるファルカナを、ザラが強く抱きしめる。
「ルキナ様…」
「うん」
ギルディアに振り返られ、ルキナは小さくうなずく。
数分間の連続射精の後、二人の戦士は抱き合ったまま、沈黙していた。
一人は精根尽き果てて気を失い、一人は満足した表情で愛らしい寝息を立てている。
静かに眠るレードルの顔……その額に、ヴァイアランスの勝者のルーンが浮かび……青い光を残して、消えた。