レイシャの章 3





 起きるべき時間になると目がさめる。
 たとえどんなに疲れていてもどんなにベッドが心地よくても私は必ず起きる。
 それがメイドの基本だから。
 起きてまず目に入るのは大きな肖像画。あるお客様が描いてくださったあの(かた)の姿絵だ。
 美しい。
 長く伸びたやわらかな耳。すっきりとしたショートヘア。腰から脚にかけての優美なラインが形作る脚線美はここのベルベットのように心地よい。スッと伸びた形良い眉の下には切れ長の眼が涼やかだ。そして両手で持ってもあふれそうな胸の双球の大きさが実に艶やか。
 私の大好きな絵だ。
 これを見るたびに鮮やかに思い出す。いただいたときのことを。
 あの方は絵を受け取るとすぐに私に与えようとなさった。お客様があの方を想って描いた絵を。もちろん私は遠慮した。そんな大切なものは受け取れないと。しかしあの方はおっしゃった。お客様に想われる事、これすなわちメイドの本懐。されどかような品、心に隙を生ぜしめ、ってお客様方への御奉仕に偏りを作るやもしれぬ。長椅子断じて許されざる禁忌なり。すべてのお客様に公平に奉仕する、これメイドの基本なれば、絵を我がもとに置く事、許されざること明らかなりと。
 だから絵はここにある。
 あの方の厳しさ。仕事への想い。重責を担いお客様の快適な生活をささえるそのお姿。そして……それゆえの悲しみ。
 私が知るのはその一部に過ぎない。
 でもはっきり言える。
 まこと、あの方こそメイドなりと。
 私はベッドから立ちあがり身支度を整える。大きな鏡の前で自分の姿を確認する。質素な調度品しかないメイド部屋だが姿見だけは立派なものが設けてあるのだ。バニー姿の私が映る。ウサギの耳の位置に注意して整える。胸元が大きく開いているからか、鏡に映る私の姿は艶っぽくて楽しげだ。これはお客様方にも人気がある。もっとも私はバニーガールではなく、あの方のようなメイド服が良かったのだが。
 メイドとしてもっと修練を積んだらあの方とおそろいの……いやいや…不遜な考えだ。まだまだ私など。
 いつものように絵に向かって話す。
 「おはようございます。貴方が守る至聖後宮回廊(しせいめいきゅうかいろう)、この回廊にいらっしゃるすべてのお客様方の快適な生活をお助けすべく私は今日も全力を尽くします。安心してお勤めにはげんでださいませ。」
 深深とこうべを垂れて一礼した。
 はた目から見れば馬鹿馬鹿しく見えるかも知れないがこれが私の日課である。外見は服を着ることで整え、心の内面はこれで整える。仕事の能率が上がるのだから問題ないだろう。
 でも人が見たら笑うだろう……か。
 パンッ!
 両の頬を叩いて気合を入れた。今日はあの方がいらっしゃらないのだ。私一人ですべてを取り仕切らねばならない。そう思うと責任の重さに足が震えた。
 「しっかりしなさい。あの方は毎日この重責を担っているのよ、ミサト。始める前にくじけてどうするの。必ずはあの方の信頼に応えて見せるッ 気合よ、気合ッ!」
 自分にそう言い聞かせて一歩前へ出る。ドアのノブに手をかけて回した。今日はやけに重い。
 部屋を出ると紫のベルベットが私を迎える。目に入るすべてがやわらかな天鵞絨(びろーど)で包まれているようだ。幅広い回廊が静かで物音一つしない。いつものことだがお客様方はお休みになるのが遅かったらしい。無限に続くと思われるほどに長い回廊の両脇に並ぶ多くの部屋。どの部屋の扉もしっかり閉じられ開く気配はない。やはりお客様方はお休み中のようだ。
 ここが至聖後宮回廊。麗しきアンドロギュノスの住まう愛のラビリンス。誰もが憧れる迷宮の楽園。
 しかし私にとっては厳しい職場に過ぎない。あの方は仕事に厳格であるし、お客様の要望は多岐にわたるのでそのすべてにお答えするのは至難である。
 私はやわらかな布地を踏んで厨房(キッチン)に向かった。



 広大な中庭。"中庭"と称されてはいるがこうして端に座って眺めていても反対側が見えないほどの大きさだ。魔法の太陽に照らされた木々の緑が鮮やかに映える。馬場を駆ける半人半馬の少女達。熟した果物を収穫する乙女達の楽しげな声が耳に心地よい。踊りに興じているのは女戦士の一群か。かつては剣をつかんで敵を切り裂いたであろう手は互いにつながれ、みな、笑いさざめいている。
 ここにいると自分が至聖後宮回廊にいることを、いやさ、迷宮の中にいることをすら忘れてしまいそうだ。
 私は背を柵にあずけて馬場を眺めている。何をするともなしに。
 空が高い。
 天を舞うは翼ある少女達。
 ああ、あれは…ここからでもわかる…きらめく金属の翼…機械少女のお客様。生身の翼を駆る他の方々と較べるとひときわ速い。しかしここからではイオノクラフト・エンジンの爆音もほとんど聞こえない。
 遠い。
 遠いなぁ。
 私は右手に握った携帯用水晶玉を指の中で遊ばせながら考える。
 あの高さでは何が見えるんだろう。その瞳には何が映るんだろう。
 目的もなしに心を動かしながら指の間の水晶玉に起動の呪文(コード)を入力する。水晶玉と言っても球ではなく最新の魔道技術により作られた薄い円形のもの。TFT平面水晶球だ。なめらかな表面に文字が浮かび、回線が接続されたことを告げる。
 新規の連絡は来ていない。
 思った通りだ。
 思った通り? ならなぜ、私は水晶玉を立ち上げた?
 考えを整理してみよう。
 私はお客様方の昼食をとどこおりなく終わらせた。給仕にも落ち度はない。笑顔が素適だ、明日からは毎日お前に給仕をして欲しいと言うお褒めの言葉をいただいたくらいだし。洗濯、掃除、その他の仕事もみな終わらせてしまった。私を呼ぶお客様もいない。夕食まではまだかなり間がある。
 だから私はここにいる。
 するべき事がないからここでボーっとしているのだ。
 そして水晶玉で新規の連絡事項を確認する事を私は繰り返している。
 あまり有意義な時間の使い方とは言えない。
 優秀なメイドならもっと有効な時間の使い方をするものだ。
 そう考えて指を回してみる。
 水晶玉に起動呪文を入力する。
 TNT平面水晶球に文字が浮かんだ。新規の連絡はない。
 ……………………………………………………………………何をやっているんだ、私は?
 「ふふふふふふ、難しい顔をしているわね、バニーさん。」
 声に驚き顔を上げると蝙蝠(こうもり)様の黒い翼が見えた。淫魔(サッキュバス)様だ。羽音にすら気がつかないとは……
 とりあえず姿勢を正して挨拶する。
 「こんにちは、淫魔様。私、そんなに困った顔していましたか?」
 これには答えず短い色の髪をもてあそんでいる。金属製のアーマーが輝き、魅力的な肢体を包む。少し幼さが残る顔に笑みを浮かべからかうように話し方が心地良い。
 「いつも一緒にいる耳の長いあの人がいないとホント寂しそう。やっぱりいないとダメなんじゃない?」
 この言葉にはさすがに来るものがある。
 「そんな事はありません。あの方がいなくても私はちゃんとやれます。」
 「じゃ、なんでそんなに暗いのかな?」
 「…そんな…暗くなんか……仕事が一通り終わってしまったので暇なだけです。」
 「……ふうん。じゃ、なんでさっきから水晶玉をいじってるの?」
 淫魔様は再びいたずらっぽく微笑む。私は…答えられない。
 沈黙。
 虫にでも齧られたのだろうか。木の葉が一枚ひらひらと踊りながら地面に落ちる。
 先に耐えられなくなったのは私。
 「……………だから………何がおっしゃりたいんですか………私が何を待っているとおっしゃるんですか?」
 淫魔様は笑った。
 「フフフフフ、自分で言っちゃってるしぃ。ボクは"待ってるのか"なんて言ってないよ。」
 淫魔様の言葉に当惑する。待っている……私が……?
 「あの人からの連絡を待ってるでしょ?」
 その言葉で胸の中の何かが弾けた。
 ………そうか…私は…あの方を…………
「キミって、ホント、顔に出ちゃうんだね〜〜あの人とは大違い。ねッ、ねッ、前から聞いてみたかったんだけどぉ、ミサトにとってあの人はなんなの。上司?、友達?、好敵手ライバル…それとも……」
 この問いには当惑した。考えた事もない。
 あの方は何なのだろう、私にとって? 私の何なのだ?
 上司でも友達でも好敵手でもない…それはわかる。
 想い人……?
 違うようだ。
 胸が苦しい。なぜか視界がぼやけてきた。
 「もう、何よ、泣くことないじゃない…これじゃ、ボクが君をいじめてるみたいよぉ。」
 ほおを撫でる優しい手の感触で我に帰る。泣いていたのか…私は……
 「ホント、可愛いんだから、ミサトは。」
 そう言って私を胸にかきいだく。頭を撫ぜる手が暖かい。
 「バニーのおねえちゃんをいじめちゃだめぇッ!!」
 突然大きな声がした。
 見ればひとりの少女が淫魔様に挑んでいる。大きな瞳と赤みがかったやわらかな髪。可憐な趣のある少女だが豊かな胸は相反して大きい。音に聞こえた戦士である淫魔様にくってかかるのだから相当の勇気が要るだろう。決して大きくはない体を震わせている。
 しかしこれには淫魔様のほうがあわてる。
 「ち、ちがうわよ。いじめてないッ、いじめてないッ!」
 「ホント?」
 少女が怪訝そうな顔で見つめると両手を懸命に振って否定する。
 「ミサトが泣いていたから慰めてただけよ。これ、ホント。信じてッ!」
 「ええ、そうです。私が少し取り乱してしまったから…お騒がせしてすみません。」
 私もとりあえずフォローする。これを聞くと少女は顔を赤らめた。
 「ごめんなさい。事情もわからないのに騒ぎ立てて……」
 恐縮する少女の顔には見覚えがある。
 「ええと、貴方は確かあの方に……」
 言いかけたところで後を受けて少女が続ける。
 「はい。私はこのあいだメイドさんに助けてもらった者です。きちんとお礼が言いたくて探してたんですけど…今日は逢えなかったからバニーさんに…ミサトさんに聞こうと思って……」
 少女は顔を赤らめながら話す。どこかはかなげな印象に見覚えがある。先の騒動のときにあの方が助けたお客様だ。
 「メイドさんは自分の身の安全もかえりみずに私を助けてくれました。私…きちんとお礼が言いたいんです。」
 真摯に話す少女。
 「そう言えばあの人はどこへ行ったの?」
 淫魔様の問いは答えるに窮した。これは私の(あず)かり知らぬこと。くわしくは知らないのだ
 「……あの方ならご主人様にに呼ばれました。なんでもパロバイクーの…プロバイクーでしたっけ……の件でお話があるそうです。」
 そう言うと淫魔様は眉をひそめられた。
 「………パルボIQよ、それは。ふうん。」
 何か知っておられる様子。
 「淫魔様、何かご存知なのですかッ!?」
 「私も知りたいです……」
 「ちょっと、ちょっと……」
 思わず食いつくように問い掛ける私と少女を淫魔様は押し止めた。コホンと咳払いをしてから眉をひそめつつも説明してくれる。
 「正式名称はパルボIQ−凾狽凾垂(アイキューデルタタイプ)……『究極絶滅電脳兵神』を名乗る化け物よ。旧世界の魔法文明が生み出した兵器で自分の価値基準に照らして適合しないものをすべて破壊するようにプログラムされているらしいわ。」
 この説明に私達ふたりは目を白黒させてしまう。
 「……ええと…その…パルボIQは究極が絶滅した電脳の破壊神で…つまり…何でも壊すようにと組まれた兵器だから……その…メイドさんとどう関わってくるのかしら?」
 「私も聞きたいです。そんなのあの方とは全然関係ないじゃないですか。」
 「奴はこのあいだ至聖後宮回廊を破壊しようとしたあの"左足"の本体なの………D.M.ダンジョンマスターRebisがあの人を呼んだってことは………強敵らしいわね、あいつ。もしかするとこの迷宮全体の危機かもしれない……」
 ただならぬ様子だ。私はおびえる少女を抱きしめた。そんな私達を淫魔様は優しくたしなめる。
 「心配する事はないわよ。少なくともこの回廊だけは絶対に安全だから。」
 「どうしてですか。」
 「だって……」
 「だって?」
 「ボクがいるじゃない?」
 そう言って胸を張る淫魔様には私も思わず顔に出てしまう。
 「そんなにいぶかしげな顔をしなくてもイイっしょ。まぁ、ボクだけじゃないよ、ここを護るのは。吸血鬼カーミラさんや戦闘機娘もいるし…他にも腕の立つ連中は結構いる。そして…なにより…魔界の大公レオナルド様がいらっしゃるから………」
 言いかけて顔を曇らせる。そして遠くを見るように天を仰いでつぶやいた。
 「大公には出てきて欲しくなかったんだけどね。力が大き過ぎるし…それに……何より………」
 「そんなにお強いんですか…レオナルド大公って………」
 私の問いに眉をひそめる淫魔様。
 「強い? パルボIQなんて…問題外よ。あんな自称しているだけの似非神えせがみなんか。大公は宇宙を作った本物の神と剣交(つるぎまじ)えて来たのよ。」
 「……す、すみません。でも…それってパルボIQよりアブナイんじゃありませんか?」
 おずおずと控え気味に尋ねる私に淫魔様はあっさり答える。
 「とーぜんでしょ、魔界の大公爵なんだから。パルボIQの一千倍は危険よ。前回は回廊内に侵入されちゃったから魔法でふっ飛ばすワケにはいかなかったけど、また来たら今度こそ物質反物質対消滅魔法で素粒子の塵に変えてやるって勢い込んでいるよ。」
 「まぁ……」
 対消滅魔法…聞いたことはある。途方もなく強大な威力を誇る攻撃魔法…確か大陸ひとつ消し飛ばすのに5分とかからないらしいが……そんなものを使われたらパルボIQどころかこの迷宮全体が灰燼かいじんに帰してしまう。
 驚いている私を見て淫魔様が尋ねる。
 「知らなかったの? 大公やボク達、戦闘能力のある有志で回廊の正門を警備してるんだけど………」
 「承知しておりませんが……」
 「もしかして、大公のお食事…忘れてない?」
 「!」
 大変だ。そう言えば朝もお昼も部屋にいらっしゃらなかったので給仕はしていない。どこか散策でもされているのではないかぐらいに考えていたのだが……
 「今すぐ持ってまいります。」
 そう言って挨拶もそこそこに去る。
 「転ばないようにねー。」
 淫魔様の声が後ろで響いた。



 「いつものメイドとは大分違うな。」
 魔界の公爵レオナルド閣下は高貴なるかんばせを曇らせてそう言った。
 きちんと鋲を打ち整えたひづめ、さっぱりしたレザーの礼服を装い、瞳はあくまで涼しげで口元には気品が漂う。一点の曇りもない純白の翼を見ているとこの方が悪魔族の大公とは到底思えないだろう。ねじくれた二本の角とその間に設けられた背徳の五方星形ペンタグラムだけが彼女を悪魔と認めさせる印である。
 やわらかな天鵞絨びろーどを敷き詰めた広大な大広間を前にどっしりと構えている至聖後宮回廊正門。魔界の特殊な木で作られたその表面にはえもいわれぬ不思議な紋様が浮かぶ。それは見る者すべてに奇妙な感を引き起こさせながら常に動き変わっているのだ。
 この大広間は回廊の玄関にあたり普段は訪れる者とて少ないさびれた場所なのだが、今は魔界大公がいるせいか高貴な雰囲気に満ち満ちている。
 そしてその魔界大公が私に下した評価は耳に優しいものではなかった。私は困って縮こまるばかりである。
 「いつものメイドなら私の姿が見えなければ探して給仕しただろうに。」
 話しながらも全く私を見ようとしない。言い放つレオナルド様の言葉が刃となって心に突き刺さった。
 「まぁまぁ、レオナルド閣下。この娘はまだ仕事を始めて日が浅いんです。ボクの顔に免じて許してやってくださいよ。」
 とりなしてくれたのは隣に控えた淫魔様だ。
 「ふむ。……まぁ…よかろう。ならばさっさと始めよ。」
 「はい。申し訳ありませんでした。」
 大公のお許しに応えて給仕を始める。食事のメニューは大公のお好きなものだけを特別に取り揃えた。これが遅れたことへの謝罪になれば良いのだが。
 「…………」
 大公は食事中には全く言葉を発されなかった。全くの無言である。それを当然と思っているのか淫魔様も沈黙を守っている。何とも間が持たない。
 「……ワ、ワインは…いかがですか。」
 私は口を動かすのが怖くてつい声が震えてしまう。大公はこれにも返事をせず黙ってワイングラスを突き出しただけだ。
 「………」
 食事を終えてナフキンで口元をお拭きになると大公は再び静かに正門をにらみつけた。どこか近寄り難い雰囲気で私が話し掛けられる風はない。
 「…やはり…また……来るでしょうか。」
 代わって音を発してくれたのは淫魔様だ。しかし重い。いつもの快活なお声ではなかった。
 「来るだろう。」
 応えたレオナルド大公の声は更に重かった。
 カチャンッ
 表情には鬼気迫るものがあり私は思わず銀細工のスプーンを取り落としてしまう。それはやはり銀製の盆にあたって冷たく乾いた音を立てた。
 「閣下、余りお気になさらない方が……奴はしょせん……」
 「……いや…奴は似ている。」
 声が固体となって空気を満たす等と言うことがあるのだろうか。しかし私には大公の声がすべてを支配するかのように場の空気をつかみ押さえつけるのを感じた。
 「奴は似ている…神に…神に似ている。」
 声に感情はまったくこもっていない。が、それでもその言葉からは暗い感情がひしひしと感じられた。深い悲しみと燃えるよな憎悪。研ぎ澄まされた錐のように冷たく私に突き刺さってくる。
 「神! 傲慢でわがままでえけにえを求める神。冷酷に人を裁く神。我々に従属を強いる神。私は神を憎む。」
 私の周囲に底の見えない深遠な闇が形作られて行く。これは現実なのだろうか。大公の言葉が、大公の心が、大公の魂の闇が…この場所を侵食していく。
 私はあの方から聞いた話を思い出した。大公は神と戦っていたのだと。宇宙を創造した唯一絶対神と絶望的な戦いを繰り広げてきたのだと。勝ち目のない戦いであった。しかし戦わなければならなかった。だから大公は戦ってきたのだと。
 闇はすべてを飲み込むかのように広がって行く。
 「大公、気を静めて。奴は神なんかじゃないわ。」
 淫魔様が必死で押し止める。だが、それに対する答えはより冷たく深い深淵だった。
 「だが……奴はここを…私の美しい世界を…私の安息を…滅ぼそうとしている。神と同じではないか。」
 冷たい。やはり静かで感情はこもっていない。しかしそこには冷え切った氷のような怒りが見えた。
 「戦ってやる。私は相手が何者であろうとも戦ってやる。」
 闇が砕け吹き飛んだ。しかし、そこから噴出するのはより深い闇だけだった。
 「この私が住む世界を滅ぼそう者があるなら、たとえそれが神であろうと戦ってやる!」
 強烈な負の感情モルティドー
 戦慄に足がすくんだ。恐怖という名の手が私の心臓を握りつぶすそうとつかみかかる。胸が苦しく息が出来ない。
 私も魔族だ。秩序神と戦い世に混沌を導かんとする者の一人だ。だがそれでもこの世界を作った神や自分を生み出したラネーシア神に弓引く気はない。しかし大公は違う。別の世界の事かもしれないが大公は宇宙を創造した唯一絶対神と戦ってきたのだ。
 並の魔属とは次元が異なるはるかに邪悪な現存在ダーザイン。それがレオナルド大公なのか。
 魔族なのだから私も悲しみや怒り、憎しみと言った負の感情に接する事は少なくない。だが大公の神に対する憎悪は常識を超えている。戦場で友を失った者の怒り、病に倒れた者の無念、愛する家族を失った者の悲しみ。それらすべてを圧倒的に凌駕する大公の憎悪はひとつの宇宙を失った者の感情なのだろうか。
 到底、私の耐えられるものではない。
 クイッ
 立ちすくんでいるでいると袖を引かれた。
 「……キミはもうイイ。行って。ここはボクがなんとかする。」
 淫魔様に言われて私は逃げるようにその場を去った。
 ふぅ………
 こんな怖い思いをしたのは生まれて初めてだ。
 道すがら胸の動悸を押さえるのに苦労する。
 あんなに恐ろしい人の給仕をあの方は毎日やっているのだ。
 そのことを考えると胸の動悸はおさまるどころかさらに苦しくなってきた。
 私はあの方には遠く及ばない。
 ずっと追いつけないのだろうか………
 再び目頭が熱くなる。押さえようとしても涙が止まらない。
 でもなぜ私は泣くのだろう?
 もう一度考えてみた。
 パルボIQが至聖後宮回廊を破壊しようとしているから。
 違う。
 レオナルド大公が怖いから。
 違う。
 あの方に追いつけないから。
 ………………………………
 そうだ。
 では、あの方は私にとって何なのだろうか。
 私にとって特別な存在だから…だから…だから追いつけないことが悲しいのだろうか。
 ……あの方は私にとって何なのだろうか。
 「キミって、ホント、顔に出ちゃうんだね〜〜あの人とは大違い。ねッ、ねッ、前から聞いてみたかったんだけどぉ、ミサトにとってあの人はなんなの。上司?、友達?、好敵手ライバル…それとも……」
 淫魔様の言だ。
 私には答えられない。
 私にはわからない。
 なぜだろう。
 どうして…あの方は…私の………
 回廊に敷かれたベルベットに水滴が落ちる。涙は問いに答えてくれない。



 夕食の給仕がほぼ終わった。
 あの方からの連絡はまだ来ない。ご主人様から特別の命令を受けておられるのだろうか。
 私は洗い物をすませてから最後のお客様のもとへ向かう。最後のお客様には食器は要らないのだ。
 それを考えると気が重い。ベルベットの廊下にいつもより暗く感じられた。
 このお客様の給仕はしたことがない。いつもはあの方がやってくれる。
 私はよく言ったものだ。次は自分にもやらせて欲しいと。
 それに対する答えはいつも同じ。
 「自分の担当のお客様は自分で御奉仕する。それがメイドの基本です。」
 あの方はそう言ってやらせてくれなかった。しかし、あれは私をおもんぱかって言ってくれたのではないだろうか。
 このお客様には食器は要らない。なぜなら料理は私達メイド自身なのだから。
 NOSFERATU…ヴァンパイアと言った方が通りが良いだろうか。闇の貴族とも呼ばれる彼らの食事は血液……だから吸血鬼ノスフェラトゥ様の今夜のメニューは私自身の生き血である。
 蝙蝠こうもりのシルエットが刻まれた扉の前で止まる。
 いざ自分が実際にやるとなると気が重い。調理も片付けも要らないのだから気が楽になるはずなのだが……自身が料理であることを考えると……全部食べられてしまったらどうしよう?……などと考えてしまう。
 いやいや、冷静になれ、ミサト。
 吸血鬼ノスフェラトゥ様はいつだって優しく礼儀正しいではないか。
 何で私が食らい尽くされるであろうか? (いや、それはない。)〔反語〕
 私は少し安心した。あの方がおっしゃった注意事項を思い出す。
 いわく、首は良く洗うべし。
 白きうなじ、艶やかに見せるべし。
 礼を失するべからず。
 ………………
 それから…えーと……何だっけ?
 しばし考える。
 入浴はすませた。首はもちろん念入りに洗ってある。
 着ているの東方の"着物"と言う衣装だ。その中でももっとも艶やかと言われているキョウトはニシジンオリのフリソデと言う着物をまとい、髪にはカンザシと言う色とりどりの飾りをつけた。ティー・トゥーイェン様の御推薦だから問題ないだろう。なんでもこれが最も美しくうなじを見せるのだそうだ。
 礼儀はあの方から十分注意されている。問題ない。
 あとは……はて…何だったろう………
 まぁ、思い出せないのならたいしたことではないのではなかろうか。
 トントン
 ドアをノックした。しかし返事はない。吸血鬼ノスフェラトゥ様はまだお休みなのだろうか。
 ぎぃぃぃぃぃ
 手をかけるとドアはゆっくりと開いた。
 部屋に一歩足を踏み入れると暗がりの中に棺桶がひとつ寂しげに置いてあるのがみえる。  他にはほとんど調度品はない。
 豪華な白木の棺桶は表面に美しい細工が施されており葬られている人物がやんごとなき生まれのものであることを示していた。しかし、この棺桶に眠っておられるお客様は永久とわの眠りに安らいでいるわけではない。不死者に安息が来ることなどあるのだろうか。これは闇の貴族のベッドなのだ。
 「吸血鬼ノスフェラトゥ様、お食事を持ってまいりました。」
 呼びかけてみた。
 静寂と闇が部屋を満たしている。
 カリッ
 やがてかすかに音がした。
 ズズッ
 重い音と共に棺桶のふたが横にずれた。
 ゴトッ
 落ちた。
 青白い手がゆっくりと現れる。それは何かを探るように神経質に動きやがて棺桶のふちをつかんだ。
 続いて起こされた上半身は漆黒のマントと輝く金髪に隠されて正面が見えない。
 「ノスフェラトゥ様……」
 不用意に声をかけたのがいけなかった。彼女がいきなりこちらを振り向く。形の良い眉、通った鼻筋、青白い肌と対照的に赤く紅い唇。大きな乳房はひとつが人の頭二つ分はあろうかと思えるほどに大きく官能的だ。
 しかし私の目に入ったものはそのどれでもない。直接彼女の目を見てしまった。蠱惑的な眼差しが私を捕らえる。
 すんだ美しい瞳だ。しかしそれは私の存在すべてを射貫くかのように冷たく鋭い。全身が麻痺して行く。
 どうした?
 体がおかしい………
 そうだ、あの方の注意事項の最後は…汝、吸血鬼ノスフェラトゥの眼を見るべからず。長椅子破滅への導きなり…だった……
 もっと…気をつけなけれ…ば……っく…思考そのものが……止まる………
 私は何も考えられなくなって行く。
 ノスフェラトゥ様の顔が近づいてくる。美しい。なんと高貴にしてなんと麗しきかんばせか。恐怖に震えるはずなのに私の心には安らぎが満ち満ちている。蠱惑の瞳だけが魂に染み渡り私を支配して行く。
 あ…あああ……私は…幸せ…なのだろうか……このまま………
 艶やかな唇が開く。
 血にまみれた赤い犬歯…いや……異常に発達した鋭い牙がのぞいた。
 首に熱い息がかかる。
 私の魂魄こんぱくの深淵からなにか訴えかける声が聞こえた。
 やめて…怖い…助けて……
 それは間違いなく私の声である。だが私は私自身が今こうして幸せなのだからなにを恐れているのだろうと人事のように考える。
 ………助けて…お願い…あの人を止めて……レイ…様………
 その声はあの方の名を呼ぼうとしながら小さくなり消えた。
 あの方って誰のことだろう……思い出せない…………
 まとまらない考えに埋没していると首筋に牙があたるのを感じた。突き刺さった。それは深く深く私の体に打ちこまれる。
 しかし痛みはない。
 それは私の中から大切なものを抜き取ろうとぎゅうぎゅうなにかを吸い始めた。
 私は微かな喪失感と共に全身が少しずつ冷たくなって行くのを感じている。寒い。
 ノスフェラトゥ様のマントが体を包んだ。
 何も考えられない。
 やがて大きな闇がすべてを覆い尽くしてしまった。



 ?…甘い……なんだろう………………
 途方もなく寒い。
 ふるえていると言うより全身が痙攣を起こしているような感じだ。
 それなのにどこか温かい。それに何か甘い味わいがある。
 いったいこれは……
 「気がついたようだ。」
 声が聞こえた。
 気品があり凛々しい。どこかで聞いたことがある声だ。
 背中と肩に暖かな手がかけられているのがわかった。それと同時に甘い味わいは口の中でしているのが感じられた。
 思考がまとまってくる。
 私は確か…ノスフェラトゥ様のお部屋で……食事のお相手をしていて………
 口にあたたかくやわらかな感触。甘い…良い香りだ
 眼を開けると視界は肉色だった。
 「目を開けた。意識が戻ったな。」
 声に驚いて上を見る。
 優しく微笑むレオナルド大公の顔が見えた。
 ……と、言うことは今私が口にしているものは………
 ぽつんと赤く可愛い乳首。先端から白いミルクが滴った。
 なんと言うこと! こともあろうか私は大公の乳房にしゃぶりついていたのか。
 驚いて思わず立ちあがろうとすると足が萎えた。力が入らない。
 力強い手が体を支えてくれる。そして私を押し包んだ。
 「駄目だ。まだ早い。」
 そう言って大公は私の頭を自分の胸に押し付けた。私の顔はやわらかく大きな乳房に埋没し自然と乳首を口に含んだ形になる。息が出来ない。必死で吸うと再び口の中にミルクが流れ込んできた。
 すると不思議に息が出来なくても苦しくはない。
 甘くあたたかい味わいが口だけでなく全身に染み渡る。
 「とりあえず峠は越しましたな。ご足労、感謝いたします。」
 ノスフェラトゥ様の声。
 「ほどほどにせんといかんな、伯爵。」
 私を膝の上に抱いたまま大公が話す。
 「いやぁ、この娘が全く抵抗しなかったものですから…つい。申し訳ない。危ういところでした。」
 「クスクス…仕方ないよ、ミサトの血は美味しいんだから。」
 こたえる快活な声は淫魔様だ。
 「でもイイな。この娘、レオナルド大公のオッパイが吸えたんだから。」
 「ふふふふ。しかり。我が高貴なるミルクを味わえるとは幸せだぞ、娘。」
 そう言って大公は私を愛しげに抱きしめてくれた。
 思わず目頭が熱くなり後悔で胸が一杯になる。
 私は…こんなに優しくていい悪魔ひとを怖いと思い込んでうとんじようとしていたのか。
 自然と涙が頬を伝った。
 「おや、この娘は泣いておるぞ。」
 「それはいけませんな。きっと怖い思いをしたので心弱くなったのでありましょう。何か元気づけるものでもあれば良いのですが。」
 「伯爵、それなら、いーものがあるよ。」
 淫魔様が懐から私の水晶玉を取り出した。
 「はて、それは……?」
 不思議そうな面持ちのノスフェラトゥ様に淫魔様が楽しげに話す。
 「ここにはこの娘の大切な人からの連絡が入っているのよ。」
 「ほほう。それはなによりの薬。早く見せてやりたまえ。」
 見せられた水晶玉の中には手紙が表示されていた。
 かっちりした字…これはあの方の字だ…ああ……
 『前略。D.M.だんじょんますたーRebisノ決定ヲ伝エル。第四、第五階層ヲ迷宮本体ヨリぱーじシ安全ナル場所ヘ移動サセシムルコト。以上、トドコオリナク進メンガタメノ準備ヲ望ム。カシコ。<R>より。』
 嬉しくて踊りたい衝動に駆られた。
 「みなさま、ありがとうございます。私は……」
 なんとか立ちあがってお客様にお礼を言おうとする。
 「はてさて想い人からの文は万病に効くようですな。効果てきめん、レオナルド大公自慢のミルクより元気になりましたぞ。」
 「ふむ…まったくだ。」
 ノスフェラトゥ様がからかうと大公が苦笑いする。
 「そんな……あ………」
 思わず赤面してしまった。抗議しようとするが続かない。足に力が入らず再びくずおれてしまう。
 淫魔様が支えてくれた。
 「まだダメだよ。体が本調子じゃない。ちゃんと寝てないと。」
 「すみません…でも…私はあの方のお言い付けを守らねば……カイソウヲパージする準備をしなければ……………ああ……………………………」
 何とか立ちあがろうとして壁に手をやるが体を支えられない。
 「はてさて困ったものだな。我らは魔族。破壊や殺戮のための魔法は得意だが回復や治癒の魔法を心得る者はここにはおらん。」
 大公に言われてノスフェラトゥ様が眉をひそめる。
 「そうですな。寝かせておけば直るでしょうがこの娘にも果たさねばならぬ勤めがある様子。何とかしてやるべきですが……」
 「クスッ…それならイー方法があるよ。」
 私を支えていた淫魔様がいたずらっぽく微笑んだ。
 「回復や治癒は苦手だけど元気にさせる術は心得ているじゃないの。協力して伯爵。」
 「私のせいで倒れたのだ。協力は惜しまないが…何をすれば良いのかね? おっと。」
 怪訝そうなノスフェラトゥ様に私の体を預ける。そして淫魔様は両手を前に出して印を結んだ。
 「こーするのよ。」
 淫魔様の全身にキラキラと輝く光の粒が舞い落ちる。それはまぶしいまでの輝きをもった光の帯となった。両腕を広げる動作と共に薄くなり消えていく。
 光が去った後には……
 「なるほど…その手がありますな。さすがは淫魔殿。」
 妙に納得するノスフェラトゥ様と私の前には一糸もまとわぬ全裸の淫魔様が微笑んでいた。
 「エッ?、エッ?……いったい、なにを……?…………」
 当惑する私を淫魔様に渡す。
 「うふふふふ…………」
 妖艶に笑いながら後ろから私を抱きしめる淫魔様。体を撫でさする腕の感触が私の官能をくすぐる。器用にそして優しく服を脱がし始めた。東方のキモノ・フリソデは着るのが大変だったのだが簡単に剥がされてしまう。
 「キャゥッ!!」
 背中に裸の胸の感触が鮮やか。驚いて思わず声が出てしまう。
 「クスクス…この反応、初々しくてイイッ!」
 私を膝に乗せてベッドに腰掛けるとさらに乳房を押し付ける。
 「ふふふふ……おもてに朱が差したぞ。良いきざしだ。」
 大公とノスフェラトゥ様は長椅子に座って微笑んだ。
 「どう、ミサト? まずは背中にヌチュヌチュミルクのオッパイ責めッ!」
 淫魔様の言葉はたわいないがなんと芯に響くことか。
 「だ、だめです……私は…………」
 「ダメじゃなーい。続き、いくよッ!」
 抗議したが淫魔様は受け付けない。私を抱えたままベッドの上であお向けになる。私が淫魔様を背中で敷いてしまった格好だ。器用に膝で私の腰を持ち上げる。私の体は仰向けに寝ながらもお尻だけが浮いていると言う奇妙な格好になってしまった。
 「クスクスッ、これぞ高床式アリ地獄、空中淫ら責めの型ッ!!」
 なにか物凄く無理があるネーミングで技の名前を唱えながら淫魔様は私の胸をまさぐり始めた。
 優しく淫らな指が乳肌を這う。
 「まずはオッパイをねっとりと撫でて…次は先っちょをこう言う風にいらう。あらら……肌が赤くなってきたよぉ……」
 淫魔様は言葉で私をもてあそびながら乳肉を愛撫していく。上手い。
 「…ああ……」
 思わず声が出てしまった。
 長椅子の上では大公が私達の濡れ場を楽しげに解説している。恥ずかしくて私は脚をぴったり閉じて両手で胸を隠した。
 「なかなか元気ではないか。娘の乳首が勃起ってきたぞ。ほれ、あのように上気して赤い……今にもミルクがこぼれそうだ……ぷるんぷるんとゆれて…しかし形が崩れぬ………それにしても大きい。伯爵のよりも大きいのではないか。」
 「はてさてそれは聞き捨てなりませんな。バニーの分際で闇の貴族より偉大とは。」
 「ふむ、貴公もそう思うか。ならば罰さねばなるまい。」
 「承知しました。私みずからこの娘に仕置きいたしましょう。」
 吸血鬼ノスフェラトゥ様が立ち上がり舐めるような目で私達を見つめる。
 「そう言うわけで、淫魔殿、ひとつ良しなに。」
 「OK。じゃあ………」
 これに答えて淫魔様が太ももをうまく使い、私の脚を開かせる。
 「ご開帳ぉぉぉぉっ」
 「きゃあああッ!!」
 剥き出しの下半身がお二人の前にさらされる。見られていると思うと恥ずかしくて顔から火が出そうだ。
 「ほう、これは可憐な……菊の門は可愛らしく、花弁はあくまで鮮やか。そして……そそり立つ竿のたくましさよ…なんとも素晴らしきかな。どぉれ……」
 ノスフェラトゥ様の指が私のペニスをいらう。その淫らな感覚に耐えきれず亀頭の先から透明なカウパー液を淫水をあふれさせた。
 「……ああ…や、やめ…て………」
 「ふふふ、元気ですね。こんなにお汁が出てきましたよ………こうして指で…すくえるくらい………………糸の引き方からしてお小水ではありませんねぇ…………」
 そう言いながらペニスをもてあそぶ。ぬるぬるがノスフェラトゥ様の指を汚しているのを見ると私の官能はさらに高まった。
 「おや、下のお口からよだれがタラタラと……これはいけません。ふいてあげましょう。まずはお口を開かせて…………」
 指が繊細な秘裂をまさぐり開けると溜まっていた媚液がドロリあふれる。ノスフェラトゥ様の舌がそれを舐め取る。続いて秘唇をかき分け内部に侵入してきた。
 ぬちゅ…くちゅ……
 「あ…ああ…ヒィッ!」
 あえぐ私をよそにおふたりは愛撫を続ける。指が柔肌を這い乳首をいらう。舌が花弁をまさぐり秘腔をかき回した。噴き出す汗がてらてらとぬめり光る女体を演出し大鏡に映し出している。
 「……ッ!」  お尻に当たる生暖かい感触に驚いた。お尻の割れ目に沿って硬くて熱い肉塊がぬるぬるをなすりつけている。それは私の菊門をまさぐりつつく。
 「…クッ! ダメ…そこは……」
 「ダメじゃないよ。栄養は腸から吸収するんだから。ここから供給するのが一番なんだ。」  抗議したが聞き入れられない。淫魔様のたくましいペニスが私の肛門に侵入する。
 「あひゃうッ!」
 ズズズッ
 淫らな剛直は柔らかい粘膜を分けて直腸に入り込んだ。
 「動かすよ。」
 言葉通り熱い肉棒が私の肛門を淫らに嬲る。奇怪な感覚が全身を犯し私の身体はそれから逃れようと大きくしなった。しかし……逃げられない。
 「……きゅ…く…にゅぅえ………てぅっ…」
 おぞましい感触がお尻から湧きあがってきて私は言葉にならない喘ぎを漏らすばかりだ。
 バタンッ!
 音に驚いて見ると部屋の入り口に少女がひとり。息を切らしている優しい面立ちは昼間の少女のものだ。
 「きゃぁぁぁッ! ダメッ、やめて、見ないで…ウグッ……」
 私の口を淫魔様の指がふさいだ。上体を起こしてわざと痴態が少女の目に入りやすいようにする。菊門を犯される自分の身体がM字開脚の形で幼い少女の目にさらされている。そう思うと恥ずかしさが芯から湧きあがってきた。
 「ダメだよ、患者は大声を上げちゃ。」
 「ハァハァハァ……バニーのお姉ちゃんが倒れたって聞いて…見に来たん…だ…け…ど……」
 「おお、それはよく来てくれた。さぁ、お前もバニーさんを看病してやると良い。」
 眼を丸くしている少女に話しかけるレオナルド大公。少女は当惑を隠せない。
 「あの…これって…看病……ですか?」
 「無論だ。お尻にチューブを差しているだろう。こうしてバニーさんに『元気』を分け与えているのだよ。」
 「なるほど。」
 納得する少女。
 「そう言うことなら……私もバニーのお姉ちゃんのために…………」
 言って服を脱ぎ始める。あどけない顔とは裏腹に大き目の乳房と豊かなお尻。なかなか艶っぽい。そして下まで脱いだとき……
 「ッ!」
 全員が絶句してしまう。
 「こ…これは……なんと言う大きさ……………」
 かろうじて言葉を漏らす大公。
 途方もない。
 そうとしか言いようのないペニスが少女の可憐な肢体から生えていた。一本の毛も生えていないような幼いヴァギナをほとんど隠してしまう巨大な肉棒。赤黒く血管が浮き出た太い肉塊はビクンビクンと脈打ちまるで別の生き物のようだ。驚くのはその大きさ。明らかに私の腕よりも太く長い。
 間違いなくここにいる誰のモノよりも立派である。
 「まさかこれを人に使う事になるとは思わなかったわ。オナニー専用に楽しんでいたんだけど……」
 そう言って自分の乳房に挟んでしごく。
 「アンッ」
 たちまち透き通った粘液が溢れ出し肉棒を淫らに汚して行く。
 唖然としていたノスフェラトゥ様が我に返った。
 「す…すご…いや…そ…それはちょうど良いですね。このオマンコはもう準備できていますからその立派な…………道具………で可愛がってあげるとよろしい…とか思う次第です、ハイ。」
 少々混乱しつつも私のヴァギナを少女にさらす。再び淫魔様が私を上にして倒れ脚をしっかり開かせた。
 「んーー、んーー!」
 口を押さえられながらも私は懸命に首を振った。あんなものを入れられたらたまったものではない。いや、それ以前に入るわけがない。
 少女がにっこり微笑んだ。
 「元気になってね、お姉ちゃん。」
 そう言って巨大な亀頭を…握り締めた拳よりもさらに大きい亀頭を私の膣口に近づける。
 「ヒィーーーーーーーーーッ!!」
 口を押さえられていても悲鳴が漏れる。しかし少女は気にせず私におおいかぶさってくる。
 ニュルッ
 「くッ」
 濡れた鈴口が秘裂に当たった。そのまま柔肉をまさぐっていたが膣口を見つけると侵入を始める。
 「だいじょうぶ、安心して、無理はしないから。」
 そう言って微笑む少女だが恐怖は去らない。全身を震わせて拒もうとするが肉棒は侵入を止めなかった。
 ヌルルルッ
 襞肉をかき分け淫らな剛直はぐいぐい押し入ってくる。いくら締め付けようとも拒めない。
 「あ…」
 逆にそれは少女に女の喜びを味合わせただけのようである。
 巨大な怒張の圧迫感が私を締め上げる。肉棒は秘腔を抜け膣奥に達した。ゴツゴツと子宮口をつつく。
 「ひぃッ!」
 普通ならここまで達するペニスは少なく、当然、これで終わりだ。しかし……この巨大な男根はまだ半分も私の中に納まってはいない。熱く硬い肉塊が秘壷の入り口を攻める。子宮に侵入する気なのだ。
 グチュルッ
 秘壷の入り口がこじ開けられ剛直が入ってくる。
 「あ…も…もう……や……」
 息も絶え絶えの哀願に少女は幼い顔を歪めながら答えた。
 「…っく…奥…まで…入れるね。」
 ぐぐぐッ!
 途方もない圧迫感。熱い肉の塊が子宮に入ってくるのを感じた。秘壷の底にペニスが到着する。
 「あぐぐッ……っく…おねが…い……ぬい…て………」
 思いっきり頭を振って抜いてくれるように頼むが少女は聞き入れない。
 「もう少しの辛抱だから……」
 そう言ってさらに力をこめる。肉洞の中の怒張がさらに大きくなって行くのを感じた。
 「動かすよ…お姉ちゃん。」
 ズリッ、ズリッ、ズリッ
 「ッ!」
 巨大な肉棒がお腹の中で動いている。膣を貫き娘袋をかき回しているのだ。すさまじい感覚に声も出せない。
 「………淫魔のお姉ちゃん…私もがんばるから………少し助けてあげて…………」
 「OK、じゃ……」
 淫魔様は乳房の愛撫を強める。乳肌を這い回る淫虫の感触は奇怪な官能をかき立てつつ乳首にまで上ってきた。赤く勃起した柔肉をいらう。
 ちゅくちゅく……
 いやらしい刺激に耐えきれず乳首は射乳を始めた。乳汁が柔肌を這い滴る。
 お尻に入っている怒張の蠢動もさらに強くさらに淫らになって行く。お腹の中で二本の肉塊が暴れているのだ。
 「……こ…はぁ……てにゃ………」
 意味不明の喘ぎを漏らすばかりの私。
 「イイよ、キミ。この娘のお腹の中でキミのペニスとボクのペニスがこすれ合ってる感触……たまんないね……」
 「うん…でも……バニーのお姉ちゃん、耐えられるかな………」
 ぴちゃ…ぴちゃ………
 「だいじょうぶ。気持ち良過ぎてお口が開いたままだよ。ほぉら、涎がたらたら垂れてボクの顔に滴ってる。がんばってお姉ちゃんを元気にしようね。」
 「………うん………アタシ、がんばる………………でも…お姉ちゃんの中ヒダヒダがたくさんあって…オチンチンをこするから…アタシ……あああ…あ………」
 「がまんして。このバニーのお姉ちゃんにも我慢させるから。そうだ。」
 淫魔様は何事か考え付いたらしく私の下で姿勢を正した。
 声色を変えて話し出す。
 「ミサト、しっかりしなさい。メイドに『いいえ』はありません。お客様のご要望に誠心誠意応える。それがメイドの基本です。」
 あの方そっくりの声とおっしゃりよう。心が乱れる。
 「っく……やめ…おねが……」
 やめて欲しかった。あの方の真似はして欲しくなかった。しかし…それでも……
 「『やめて』じゃありません、ミサト。メイドには『やめて』もありませんよ。そう教えたでしょう。」
 今、後ろで私を抱いているのがあの方であるような錯覚に陥る。
 あの方に…あの方の声で…名前を呼んで欲しい。
 ……私が本当に望んでいたことは…これだったのか……では…私はあの方を…………
 考えが巡り混乱する。しかし思考に反して感情はあの方を求めている。
 「……あ…ぐぅぅぅ……レ…シ…様、わ…たし…………」
 体の芯から力が湧きあがってくるのを感じた。あの方のためなら私は頑張れる。
 膣を締め肉襞の律動で少女の巨大ペニスを愛撫する。
 「……あ…すごい……お姉ちゃん………」
 少女の喘ぎが強くなり幼い顔が快楽にゆがんだ。あの方に教わった技だ。耐えられるわけがない。
 「ダメ…出ちゃうッ!」
 どくんッ
 子宮と膣の中で怒張をおおう血管が膨らむのを感じた。射精する。
 どぷっ、どぷっ、どぷっ……ぶしゃぁぁぁぁぁ
 白濁した精液が大量に吐き出され子宮を焼いた。お腹が膨らむのを少女が押さえたのでそれは逆流して秘裂から溢れ出す。秘唇を濡らし滴る精汁がベッドを白く汚した。
 「……かはッ…っく…」
 私も耐えきれずに気をやってしまう。
 しかしそれでも少女は休まない。それどころか自分のペニスをつかみ射精を無理やり押さえたのだ。
 「お…お姉ちゃん…まだ…まだよ…まだ終わっちゃいけないの………」
 そして再び私の中を肉棒でえぐる。
 長椅子では吸血鬼ノスフェラトゥ様が大公の剥き出しの乳房を愛撫している。
 「こちらも十分濡れてきました。そろそろ我々も出番ですな。」
 「…そ…そのよう…だな……」
 大公はヴァギナにも指を入れられていたので声が上ずっている。
 寝かされている私の顔のそばにノスフェラトゥ様が来た。
 「開いている穴がまだあったのは幸いでしたよ、ミサト。」
 目の前に剥き出しのペニスが血管を浮き立たせている。
 「不死者の身体は冷たい? いえいえ、ここだけは熱いんですよ。特に私のはね。」
 「……ノス…フェラトゥ様…わた…し…もう………」
 近づいてくる怒張に耐えきれそうもない。
 「いけません、ミサト。メイドの基本を忘れたのですか。」
 あの方の声で促されるとどうしても拒めない。
 口を開けると熱い肉棒が私の中に侵入して来る。舌をぬめらせ亀頭の裏を愛撫するとすでに勃起しきったペニスは激しく脈打ち精を吐き出した。
 ドクンッ、ドクンッ
 「……ック、口を犯す感触が……ああ………くひぃぃぃ…………」
 気をやったノスフェラトゥ様が私の上で喘ぐ。精液が口から溢れ下にいる淫魔様の顔に滴る。
 「いかんではないか、伯爵。飲み込まずに吐き出してしまったぞ。………どれ、私が手本を見せてやろう。」
 レオナルド大公は私の上にまたがりご自分のヴァギナをさらした。媚液に濡れた秘唇がてらてらと光っている。指で開いて中の淫らな肉襞を見せる。私のお腹にとろとろと愛液が滴り落ちた。
 「ふふふふ……どうだ、気持ちよさげであろう。汝のペニスファルスファルスはラテン語ぉぉぉどーする使うかイイのか使って……」
 そう言って私のペニスを握る。ぬるぬるしてつかみにくいそれを押さえてご自分の濡れた秘唇にあてがった。
 「……我が膣で存分に吐き出すが良い。」
 腰を落としてペニスを飲む込んだ。そのまま上下する。柔らかい肉襞で亀頭を肉棒を淫らにこする。
 「…ぐ…ぐぅぅ………」
 気持ち良過ぎて声も出ない。もっとも口内はノスフェラトゥ様のペニスが一杯に充満しているから出したくても出せないが。
 デュクッデュクッデュクッデュクッデュクッ
 ペニスをしならせ精を吐き出した。魔界大公の膣に射精する感覚が官能を刺激し私は何度も射精を繰り返す。
 「フフフフ、駄目ですぞ、レオナルド公。この娘を消耗させるのではなく流し込んで元気付けてやるのが我らの目的。それでは逆効果ではありませんか。」
 「ええい、せん無きことを。無粋なことを言う口はこうしてくれる。」
 ノスフェラトゥ様の唇を乱暴に奪う大公。開いている両手で開いての頭を押さえる。クチュクチュと音を立てて媚唇を吸い舌を絡めるとノスフェラトゥ様が喘ぎを漏らす。
 私の胸をつかむ手がきつくなった。菊門を犯す肉棒もしなる。
 「いい…ですか、ミサト。こうして…皆さんに御奉仕する。メイドの本懐では…ありませんか。…ック………」
 思考が止まった。感情だけが激しく動く。あの方の言葉に官能の悦楽を求めることを肯定した私の身体は体内に挿入されたすべての肉棒を締めつけた。
 頭を押さえる手が緊張した。口を犯しているペニスが喉の奥にまで挿入される。律動を繰り返す淫魔様の怒張がお尻の中を激しくかき回す。乳肉が強くつかまれ大きくゆがみ乳首から生乳が流れた。
 ぜるッ! 射精するッ!
 全部が私の中で射精するッ!
 「ああああ……イクッ、イッちゃうよぉぉぉッ!!」
 少女の身体が大きくしなり巨大ペニスが秘壷に精を吐き出す。
 ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ブシャァァァァァァァッ
 今度はお腹を押さえない。膨大な量の熱い精液が娘袋の中に排出される。焼けるような感覚。子宮と膣に精汁が溢れお腹が大きく膨らみ始めた。
 ビュクッ、ビュクッ
 同時に口の中のペニスも射精した。喉の奥から強制的に私のお腹に精液が流し込まれる。
 ドプ、ドプ、ドピュ、ピュプ、ピュプププ、ドピュッ
 お尻の中に焼けるような感じがして、腸内が白濁液で満たされていく。
 私のお腹はまるで妊婦のように膨らみ始めた。とても受け入れられる量ではない。
 そう思いながらも大公の膣がペニスを締め上げたので私も射精してしまう。デュクデュク吐き出される精液は大公の秘裂から溢れ私の膨らんだお腹の上に溜まった。
 「……あ……あぐぅぅぅッ!」
 射精は止まらず私は白くにごった精液の海に溺れていくような感覚に埋没した。
 意識が真っ白になる。



 気がつくと淫魔様の腕に抱かれていた。
 全身ドロドロでヴァギナからは子宮に収まりきれなかった精液が溢れ、太ももを伝い流れ落ちている。ベッドに滴り水溜りを作る白く濁った粘液。
 起きようとしたらお尻の中にまだペニスが挿入されたままだった。後ろで寝息を立てている淫魔様を起こさないようにそっと抜く。
 ゴポッ
 お尻の穴から精液がこぼれた。
 部屋中が生臭い白濁に汚れている。後の掃除が大変。
 体を伸ばす。
 軽い。
 我ながら淫らなものだ。こんな治療法でも元気が出てしまったらしい。
 吸血鬼ノスフェラトゥ様は大公の腕の中で眠っている。少女はノスフェラトゥ様の腕の中で寝息を立てており大公自身もお休み中。
 皆さん、お疲れになったのだろう。
 私の為にこれだけ励んでくださったことに感じ入ってしまう。
 あの方がお客様の優しさを育んだ………
 あの方の御奉仕が…憎しみに満たされていた魔界大公の心に…安らぎを与え…優しさを育んだのか……………
 私はあの方のようになりたい。
 いつまでもあの方のそばで働きたい。
 ………ああ……やっと…わかった………私が…本当に…望んでいたこと。
 足音が聞こえた。
 ベルベットを踏み歩いて来る足音。
 とても微かな足音。
 注意していても誰も気がつかないくらいの微かな足音。
 でも私にはわかる。
 誰の足音なのか、どこに向かっているのか、何を着ているのか、どんな気分なのか、すべてわかる。
 わかって当然なのだ。
 「キミって、ホント、顔に出ちゃうんだね〜〜あの人とは大違い。ねッ、ねッ、前から聞いてみたかったんだけどぉ、ミサトにとってあの人はなんなの。上司?、友達?、好敵手ライバル…それとも……」
 今ならわかる。
 上司でも友達でも好敵手でも…そして…想い人でもない。
 あの方は…私の憧れ。  そうだ。
 あの方は迷宮にあって愛に満ちたこの至聖後宮回廊を守る偉大な守護者。
 そして…私の憧れ、私の目標。
 足音が近づいた。間違い無い。もうすぐこの部屋の前を通る。
 着ていらっしゃるのはいつものメイド服。眼鏡が少しずれておられる。ご気分はいつもと同じ。冷静なこと常と変わらず。……右手には手紙を盛ってらっしゃる。きっとご主人様の命令書だ。
 フフフ…わかる…すべて…わかる。
 ドアを勢い良く開く。
 いきなり現れた私を見てさすがに驚いた表情をされる。
 私は深深とお辞儀をした。
 「お返りなさいませ、レイシャ様。」


THE END









少し寂しそうよ、あなた。やっぱり想い人がいないからかしらね。   とノスフェラトゥ様も服を脱ぎ始める。    〈レイシャの章3〉  レイシャ、ダンジョンマスターの命を受け第四、第五階層の移動準備開始。  〈レイシャの章4〉  第四・第五階層隔離完了。 「レイシャ、お前は皆を連れて逃げなさい。私は迷宮に残る」 「はい……」  ダンジョンマスターの命を受けパージ開始するも、他階層へのダメージが大きすぎ、 また「左脚」「右脚」の執拗な攻撃を受け離脱不能。 〈レイシャの章5〉  突如どこからともなく飛来した電光により一瞬兵装肢が機能を停止。その隙にレイシ ャはパージを完了させる     テーマ:家庭の医学は使わない! 淫魔様…乳>うなじ>アヌス、途中から言葉責めする事。 少女…怒張>膣 ノスフェラトゥ様…怒張> 大公…ペニス>口唇愛撫>膣 一種、致命的? 魔族は恥ずかしがらない? もしかして……恥ずかしいと思わない? ――――――――最悪、Hシーン書き換えもアリか――――――――― 言葉責め…出来ない? 一人称は濡れ場に向かない? 濡れ場をロングで見せる。情景描写を考える事。 だれか…たすけて………タイジョウキタイのいらすとみちゃったよおおおおおおお あううううううきもちわるい〜〜〜〜〜〜〜〜〜 もういやだ…・18禁は怖い…………

文学館へ帰る。