第六話 今は静かに牙を研げ
ルキナ「ゴノヴァに、グリムセルに、マチルダに、ミア……いい奴隷が揃ったね。
これだけ新しい奴隷がいれば、たっぷり精をつけられるよ」
ヴェスタ「……? は、はい。
そう言えばルキナ様、今回私をご召命なさったのは…」
ルキナ「うん、まあ、それは後で話すよ。
それより約束通り、ヴェスタにもご褒美たっぷりあげるね。
みんなも、ヴェスタの触手やあそこで何度も出したいって、待ってるよきっと」
ヴェスタ「はい! あ、あの、でもルキナ様……」
部屋に、ためらいがちなノックの音。
ゆるゆると開いた扉の影から、異形の人影が現れる。
シシャール「う゛ぇすたサマ……ニモツ、ハコビオワリマシタ…」
ルキナ「? このコは……リザードマン!?」
ヴェスタ「あ、はい。シシャールと申しまして、5人目の奴隷です。
どうやら生まれつきラネーシア様の抱擁をいただいていたようで……
顔も体もなかなかに美しいのですが、リザードマン達からすれば醜い化け物。
その怪力ゆえに特攻兵がわりに使われていたのを、捕虜にしたのです。
シシャール! こちらはルキナ様、醜い貴様にもご寵愛を下さる、この世で最も尊きお方だ!」
シシャール「るきなサマ…ワタシニ…ゴチョウアイ……ハイ。シ⊇▲∀シャ∠ァル(聞き取りにくい空気音)、デ…ス」
低く頭を垂れ、トサカを折り畳む。
ルキナ「ふうん、ボクらの耳だと、確かにシシャールだね。うん…シシャール、今日からボク達がたくさん可愛がって上げる。
だから、そんなに縮こまらなくてもいいよ♪」
シシャール「ハイ……」
ルキナ「さ! じゃあ、みんなを広間に集めよ! ジュヌビーにゼブのおちちを搾らせて…あ、そうだ。サワナにもたくさん出すように言っといて。
ヴェスタのご苦労様パーティーと、新しい奴隷のお披露目だよ!!」
無邪気に笑い、ルキナは神殿の広間に向かう。
笑っていられるのも、多分あと少しだから。
肌を重ねて一つになって、技と体に磨きをかけて。
今は静かに、牙を研ごう。
「ヴェスタの帰還」 了