「こんばんわ〜♪ 良かった、来てくれたんだね」
相変わらずの、その調子。
これが、美しい両性具有の奴隷と交わっている者の声だとは、少々想像し難い。
それはともかく、リリアの案内された寝室で、ルキナはいつも通りに出迎えの声を上げた。
広く豪奢な寝台の上では、あられもない姿で股を拡げたメイドのサワナが、ルキナに抱かれて愛らしい喘ぎを洩らしていた。
ここまで案内してくれたミルファにうながされ、リリアは胸の動悸を抑えながら、ルキナ達のすぐ前まで歩んだ。
「ルキナ様……あたし……」
ここまで来たものの、やはりまだ自分の心の中にはわだかまりがある。
ルキナ達と思う存分交わってみたいという欲望。砂漠族の誇りとイセスへの想い。そしてヴィランデルやミルファの言葉。
それが全部混じり合って、心をしめつける……
「ねえリリア、ボク、キミの国の習慣を少し勉強したんだけど……おちんちんを使ってるぶんには、浮気にならないんじゃないの?」
サワナの中に射精を終えて、気だるそうに身を起こしたルキナは、リリアの股間を指さしながら言った。
「だって、男の人は奥さんをいっぱい持てるんでしょ? だったら、リリアのちんちんだって、色んな人としていいわけだし」
「ああ…そ、そうかな……?」
自分が両性具有になったという自覚があまりないリリアは、そんな発想をしたことがなかった。
言われてみればそんな気もする。そのことに気付けば、これ以上ないほど硬くなったペニスに、さらに大量の血液が流れ込んでいくようだ。
「ここまで来てくれたってコトは、ボクらと仲良くしてくれる、ってことだよね。だから…さ、ボクらのここで、リリアのちんちんを鍛えようよ」
ルキナはその愛らしい指で、自分の小さな性器と、たくさんの精液を漏らし続けるサワナの性器を押し拡げた。
じわり、と先走りの液がリリアの腰布を濡らす。筋肉の溝に添って、内股を多量の蜜が流れ落ちた。
「それじゃあ…ルキナ様…イセスと会ったときの為に…あたしの男を、鍛えてくれるかな…?」
破裂しそうなほどの剛直を抑えながら、リリアはかすれた言葉を吐き出した。
「うん♪ ボクら三人で、たくさん鍛えてあげるね」
ルキナの微笑みと共に、三人の両性具有者達が、リリアの肌に触れた。
☆☆☆
「うっ…く、くうううううぅ……すごい…男のって、こんなに…」
とろけるような快感に下半身を浸したまま、仰向けになったリリアは切なく喘いでいた。
逞しいリリアのペニスには、三枚もの舌が絡みついている。
ルキナ、サワナ、ミルファ。いずれも卓越した技を持つ舌が、軟体動物のようにうねり絡み合いながら奉仕するのは、童貞のリリアにはあまりに強烈だった。
「ひぐっ…あああああっ!? ダメ、ルキナ様、そ、そ…」
ルキナの舌がキリのように尿道を突いて、リリアは逞しい背中をのけ反らせた。腹腔で熱が高まり、輸精管の中を一気に粘液が走り始める。
「おっと、まだまだ。ストッープ」
「あ!? ………くぅ…」
ルキナの号令一下、三人の奉仕はピタリと止まった。射精寸前だったペニスはその機会を逃し、大量の先走りを漏らしながら脈打った。
「とても…立派なおちんちんですね…」
まだしゃぶり足りないような顔をして、サワナがうっとりとリリアのモノを見つめる。
「本当に……」
ミルファの吐息が幹をくすぐって、それすらもリリアには心地よい。
「そだね……えへへ…。二人には悪いけど、ボクが童貞もらっちゃおうかな。一応、ボクも命の恩人だったよーな気もするし……いいよね、リリア?」
「くはぅ……ルキナ様……あたしのちんちん、も、もらって…」
射精の欲求で狂いそうなリリアは、だらしなく口を開けたまま、腰を持ち上げた。
「うん。じゃあ、行くよ……」
ルキナの豊かな太ももが、リリアをまたいだ。幼いままの性器が、濁った愛液を塗りつけながらリリアの先端に押しつけられる。
リリアはその様に釘付けになって、息も荒く二人の接点を凝視していた。
「あ…ん……大きい……」
「ひっ! あ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!? は、入ってる……こ、これが、これがおまんこなのっ!?」
圧倒的な熱さと、狭さと、柔らかさに包まれて、リリアは叫んだ。
ゆっくりとゆっくりと、ルキナの膣はリリアの性器を呑み込んでいく。複雑に織りなされた襞の感触も、生き物のような括約筋の締め付けも、手淫とは比べモノにならない快感だった。
「これ…凄く気持ちいいでしょ? ふふ…イセスがリリアのおまんこに入ってる時も、こんな感じだったんだよ?」
「あぁ…イセスが……うあああああ……」
ルキナが発した思い人の名が、リリアの興奮をますます高めていく。
あの晩、イセンブラスは自分の体でこんな快感を味わってくれたのだろうか。そしてイセスに会えば、今度はイセスの体にこんな行為をすることができるのだろうか…
「動くよ、リリア…★」
そしてルキナの細い腰が、ねっとりと絡みつくように、上下を始めた。
☆☆☆
「はああああっ…ルキ、ルキナ様っ…頼む、射精…射精させてぇ……」
ベッドの上でのたうち、目を虚ろにしながら、リリアは哀願していた。
ルキナが急にリリアの射精を許さなくなったのは、リリアが三度目の放出を終えてからだった。
いくらか落ち着いたペニスは、逆にルキナの巧みなテクニックに翻弄されて、いつまでも昇りきれない状態におかれていた。
微妙な快感はリリアの中で次々と精子の生産を命ずるが、それは苦悶と快楽を増し続けるだけだ。
「なあ…頼むっ…ルキナ様ぁ…あ…」
「だーめ!」
力無く腰を突き上げようとすると、ルキナの凄まじい怪力がそれを抑えてしまう。さらに強くペニスの根本をつままれ、リリアは悲鳴を上げた。
「な、なんで……」
「ボク、思うんだけどさあ」
片手でリリアの豊かな胸を揉みしだきながら、ルキナは微笑む。
「さっきから、リリアのおまんこが『浮気したいよ〜』ってヨダレを垂らしてるから、やっぱさせてあげるべきだと思うんだ。ちんちんばっかりイカせてあげちゃ、おまんこがかわいそうでしょ?」
「そ…そん…なぁ…」
リリアは涙を溢れさせながら、大きく開いた股を閉じようとした。だが、もう力は入らない。確かにルキナの言うとおり、快感の波に溺れたリリアの下半身は、男女双方ともとろけきっていた。
「サワナとミルファも、ずっと我慢してるし…ねえ?」
ルキナとリリアの痴態をずっと眺めていた奴隷二人は、顔を赤らめたまま頷いた。
二人とも、勃起したペニスの脈動が分かるほどに張りつめている。それを見ただけで、リリアの股間は痛いほどの欲望に襲われた。
イセスの、ヴァイアランスの入れ墨がされた逞しいペニスを思い出す。
ずっと我慢していたけれど……両性具有者達の逞しいペニスをここに受け入れれば、どんなに……
リリアの綺麗なラビアの間から、濃い愛液がトロトロと流れ出した。
ルキナに目で指示され、奴隷達はリリアの無毛の股間に顔を近づけた。すぐさまそこを襲う、二枚の舌の感触。
「おまんこに浮気させてあげるなら、思う存分射精させてあげるよ♪」
ルキナの意地悪な誘惑と、奴隷達の技の前に、リリアは屈してしまいそうになる。
「いい匂い……リリア様のここって、バラの香りがするのですね……」
「それはねー、サワナ。子供の時から香りのする水晶を仕込んでるんだって、イセスに聞いたよ。ね、リリア?」
「あぁぁ……そ、そう……そうだ……」
そうだった。あの晩もイセスに薔薇の香りを誉められ、自分は砂漠族の女が秘所に香水晶を仕込むことを教えたのだ。
その記憶と、サワナがクリトリスをついばむ刺激が、リリアの中で熱の螺旋を描いて混じり合った。
「リリア様……その、僭越ながら……イセス様を悦ばせるには、女性の方も鍛えておかないと、いけないと思います…」
リリアの濃い愛液を舐めすする、ミルファの言葉がとどめとなった。
「わ、わかったよっ! あたし、あたし浮気するからっ、精液出させてっ! おまんこもいかせてえええぇぇ…っぐ!」
硬い肉の剣が胎内に侵入して、絶叫の最後は喉に呑み込まれた。
ミルファの反り返ったペニスが、一気にリリアの中を満たす。久々の、堪らない充足感に、リリアは声もなく歓喜の極みを迎えた。
「さあリリア、こっちも出させて上げるよ、ほらほらほらぁ!」
息つく暇も与えず、ルキナの名器が上下を再開した。
痛いほどの勢いで精液が幹を駆け上り、生命の脈動にのってルキナの中に撃ち出されていく。
「はぁぁあああ! あふああああああ! 両方がっ……両方が、いいのおおお!」
ようやく射精できた悦びと、女の快感と、イセス以外のペニスを受け入れてしまった背徳感が、一斉にリリアの脳を揺らした。
「はあっ…リリア様、締まりますっ…とっても……ダメ、申し訳…あ……私、もう、もうっ!!」
リリアの秘孔を味わっていたミルファは、早くも絶頂を迎え、リリアの子宮めがけておびただしい白濁液を放った。
「んんん! くぅぅぅぅっ!!」
腹腔に満ちていく熱い生命の感触に、思わずリリアは涙をこぼした。
「リリア様…今度は私が…失礼いたします…」
ミルファのペニスが引き抜かれると、二人の混合液を漏らす間もなく、サワナの肉茎があてがわれた。
エプロンを口にくわえたサワナは、切なそうに目を閉じながら、力強くリリアの中に入ってきた。
「ああああっ…あたし……こんな……浮気して気持ちいいなんて…くう、でも…気持ちいいよおおお!!」
サワナの腰が逞しい太ももに叩きつけられると、リリアは五度目の射精目がけて駆け上っていった。
☆☆☆
朝日がまぶしい。
迷宮の中だと言うことを考えれば奇妙なのだが、今のリリアにはそこまで考える余裕はなかった。
逞しい腕の中では、ルキナが子供のような寝顔で眠っている。その両脇に寄り添うように、全裸のサワナとミルファもやすらかな寝息を立てていた。
まだ…そう遅い朝ではない。たまたま早めに目が覚めてしまったようだ。
夜更けまで延々と続いた行為を思いだし、リリアは一人で顔を赤らめた。
あの後ルキナのペニスも受け入れ、リリアは奴隷達を喜んで犯した。入れ替わり立ち替わり、四人は果てしなく……
嫌悪感は少しもない。国で起きたことを考えれば、やはり男と両性具有では全然違うのだな…と思う。
問題は、成り行きで『浮気』をしてしまったことだ。
天井を見上げて、リリアは深呼吸した。
イセスにすまない想いもある。でも、なぜかルキナ達とかけがえのない絆ができたような気もする。
砂漠族の女は、男が複数の妻を持っても、家族として温かくつきあわねばならない……
ヴァイアランスは、配偶者の浮気相手とでも、恋人や家族みたいになれると思いますよ……これは、ミルファの言葉だ。
何か、見えてきそうな気がした。
自分はヴァイアランスの戦士だ。でもやっぱり、砂漠族であった自分も捨てられない。
だったら、その両方である自分として、悩んでいけばいいのかも知れない。
ふっと、イセスの顔が浮かんだ。
それはすぐに妄想に味付けされて、昨晩のような痴態の中、自分と一緒に皆と交わり合うイセスの姿に変わる。
「それも……いいかな……」
呟いたリリアは、もうシーツを持ち上げている自分のペニスに気付いて、さすがに苦笑した。
滅亡した砂漠王朝の王女。囚われの身となっていた所を、ルキナ率いるヴァイアランスの軍勢に救われ、その中の侍イセンブラスに初めての恋を覚えた。
強固な意志を持つ彼女は、イセンブラスに会うために、ヴァイアランスの戦士となることを選ぶ。そして長い旅の末、この神殿にたどり着いたのである。
王族時代からの腕前で、剣の扱いはなかなかのもの。鍛えられた肉体は十分豊かさを残していて、秘められた性の才能も大きい。
明朗快活で豪快な性格をしているが、内面はかなり繊細。砂漠族とヴァイアランス戦士という二つのアイデンティティを持つことに悩んでいるようだ。
基本的にはマゾっぽいが、さて、それが今後どう開花していくか……
すごいのですよ!!
このスゴさが分かるあなたは偉いのですよ。
そう、このRebis、「ライ●ニングサ●ガ」のリーリアさんを原作者ご本人からいただいてしまったのです!
お話はだいぶ前から受けていたのですが、何ぶんキャラがキャラだけに、デザインを重ね、ストーリーを推敲し、ようやくのデビューとあいなりました。
本編を読めばパラレルな魅力倍増、「一日に三時間しか寝なかったと噂のフランスの英雄」文庫を探してみるも大吉ですね。
好きなタイプのキャラですし、絵も文章も作るの楽しかったです。CGはブラシ塗りを多用してみましたが……こっちも奥が深そう。むむう。
そういうわけで、ますます充実のCHAOS JYHAD、応援して下さいませ〜!