後編: ザラ−契約 (やくそく)
                       Rebis



はぁぁああっ!! おおおっ、すごいですわっ…もっと、もっと激しく、壊れるほど…そうっ…犯して下さいましっ!! あ゛あ゛ああああっ!!!
 ケダモノのような声を上げ、ケイオスヒーロー・ザラは、寝台に涎をまき散らした。
 ザラの白く豊かな尻が振りたくられ、強靱な括約筋がアエネスのペニスを締め上げる。
 あまりの快感に思わず声を上げながら、アエネスはザラの尻肉を鷲掴みにして腰を動かしまくった。ザラの上品な顔は白痴のように快楽にとろけ、アエネスの一突きごとに雌犬の泣き声を洩らしていた。
「フフフ…なーんだ、ヴァイアランスのヒーローなんて全然大したことないんだね、イーリス」
「ほんと…期待はずれなくらいだね。でも、これはこれで気持ちいいかな」
 背後から肛門を犯されるザラの下に横たわり、その女性器を突き上げているイーリスが、無邪気な笑みを見せた。
「あぁ〜ん…でもホントに気持ちいい…これならしばらく、お姉様の代わりにしてもいいかもぉ…」
 薄い粘膜一枚ごしに、アエネスとイーリスのペニスは激しく擦れ合っている。互いの亀頭の凹凸が、ザラの媚肉の複雑な襞で覆われ、それは例えようもないほど甘美な交接だった。
「ひぐぅ…あああぁ…お尻ぃ…おまんこも……いいい…犯して下さいぃ…アエネス様ぁ、イーリス様ぁぁ……」
「あはは。様だって。私達の淫夢にすっかりハマちゃって…もう気が狂うまで止まらないね、こいつ…」
「別にいいよ。ここにはまだたくさんオモチャがいるみたいだし…今度は、アエネスの好きなのを犯そうね」
「うん…ぅ…あ、出る…フフ、精液でお腹の中かき回してあげよっと…んんんっ!!」
 きつく引き締まったザラの直腸に精液を撃ち込みながら、アエネスは白い喉を見せてのけ反った。


 彼女ら二人が欲しているのは、美しきヴァイアランスの戦士・ギルディア。
 ギルディアを手に入れるべく、二人は夜魔に教えられた異界の迷宮へと赴いた。そしてそこで、ギルディアの属する勢力とは敵対する勢力に身を投じたのである。
 その勢力は、ザラという両性具有者に率いられていた。ザラは二人を歓迎しつつ、その能力を見定めようと寝台に招き入れた。
 ――そう、不注意にも。
 アエネスとイーリスの持つ淫夢に引き込まれ、ピッタリと息の合った責めを受け、ザラは完全に発情したケモノと化した。
 もとより、教育者である夜魔にですら忠誠など持たない二人である。このままザラが壊れるまで犯し続け、この陣営を丸ごといただこうと決めたのだ。


「ねえイーリス、こいつさ…あと一本くらいずつ、入ると思うんだ」
「そうだね。だんだんアソコも緩くなってきたし、入るかもね」
 アエネスとイーリスは残忍な微笑みを交わすと、それぞれザラの口と乳房を犯していた尻尾のペニスを動かした。
 尾を交差させ、それぞれ自分が味わっていない穴に先端をあてがう。
 濡れ光るペニスが、肛門の薄い皮膜と、小陰唇のわずかな隙間とに、メリメリと食い込んだ。
「ひぃぃぃいいぃっ!!? そ、そんな…無理ですわっ!! どうかっ…どうかお止めにっ…あああ! ダメ、お許し下さいっ! 無理です無理無ひいっ!!?
 ザラが目を剥いた瞬間、二人の尻尾は膣と肛門を貫いた。
 合計四本のペニスが、ザラの狭い会陰の中でひしめきあっている。互いのペニスが絡み合う感触と、倍加したザラの締め付けに、アエネスとイーリスは溜まらず射精を始めた。
「ああっ…すごいよ…出てる…出っぱなしだよぉ……イーリスの精液、いっぱい絡みついてるぅ」
「あは…こいつも精液いっぱい出してる…あ。ね、このまま壊しちゃお、こいつ。で、次ので遊ぼうよ」
「うん。じゃ、一気に壊そ」
 アエネスが白い指を尻に食い込ませ、大きく一突きした瞬間。

「まったく単調な責めですわねっ!!」
 ザラが、立ち上がった。

「ひぃあっ!?」
「あ!? い、痛たたたっ!?」
 激痛が二人のペニスを襲った。先ほどまで緩みきっていたザラの粘膜が、突然肉食獣の顎のように二人のペニスに食らいついたのだ。
 しかも二人をぶら下げたまま、ザラは寝台の上に大股で立ち上がっている。
 体重をペニスの付け根で支える羽目になった二人は、慌てて態勢を立て直そうとして、泣き叫んだ。
「痛いっ! は、放してっ! にいいいぃっ!!」
 二人の体重を括約筋だけで支え、しかも立ち上がるとは、あらゆる意味で恐るべき力である。
「異界の淫魔と聞くから、どれほど楽しませてくれるかと、調子を合わせて差し上げたというのに……ただ犯すばかり! つまらなくて仕方ありませんわ!」
「え…? ええ…?」
 ようやく魔力で体を浮かせた二人を、ザラは冷たい視線で見下している。
「言葉責めも未熟! 腰の筋力もバネもまだまだ! おまけに私の高貴な性器を緩いなどと……ファルカナのペニスでもラディアンスのペニスでも可愛がってあげることができるように、柔軟に鍛えているだけですのよ! 訂正なさいっ!」
 ザラの粘膜の最奥が、アエネスとイーリスの亀頭を締め上げた。亀頭が幹から引き剥がされてしまう!
うああああっ!? ち、ちぎれちゃう、やめてっ! やめてよぉぉ!!」
ゆ、緩くないですっ! だから許してっ!!」
「ふむ」
 ズボリ、という凄まじい音を立てて、四本のペニスがザラの中から抜け落ちた。アエネスとイーリスは股間を押さえたまま、涙目になってうずくまっている。
 淫夢に狂っていたのも、二人を様付けで尻を振っていたのも…全て、演技だったのだ。

「おにゅ! 終わったようですなのだな」
 寝室の入り口で突拍子もない口調がしたかと思うと、広い寝室の中に次々と、ザラ配下の戦士達が入ってきた。
「ふむむ。アエネスの能力計測はおおむね終わりましたなのだ。淫夢というのが興味深いのだが、まあザラ様の魔力には及ばなかったようですなのだ。ふむ…と、あとはイーリスの実地測定をしておきたいのだな」
 片手に巻き尺、片手に己れのペニスを握りながら、ザナタックという小さな戦士がイーリスの前に立った。
「!」「!」
 二人は顔を見合わせて驚愕する。
「あ、な、何で私がイーリスだって分かったの!?」
「にゅ? バカかなのだ、お前達は。どっからどう観測しても全然相違しているのだ」
「………」
 二人は沈黙した。自分達以外、誰にも……夜魔様ですら……二人の見分けをつけられる者はいなかったと言うのに…
 ザナタックは嬉々としてイーリスの体に巻き尺を巻き付け始めるが、周りの戦士達は一様に首を横に振っている。
「ま、まあ、見分けられるのはザナタックだけのようですけれども……この際どちらがどちらでも構いませんわ。さあ、この二人に、ヴァイアランスの実力というものを見せて差し上げなさい!」
「…ああ」 
「御意に」 
「承知仕ったでござる」
「なかなか…ん、可愛いコらだねェ…」 
「はーい、がんばります、ザラ様っ!」 
 さらに続く、返答、返答、返答。たちまち二人の周りは、逞しく美しい戦士達の群に囲まれた。
 2mを優に越えた、圧倒的な肉感の巨体。鍛え抜かれた肉体の騎士。青い鱗の巨大な竜人。そして下半身が竜そのものの美女。四腕の剣士、触手を背にした格闘家、大剣の蛮族、半蛇の剣士……
 そのいずれもが、二人の性器を簡単に引き裂いてしまえそうな、凄まじいペニスをそそり立たせていた。
「あ………」
 怯えるアエネスの体を、巨人と竜人の巨大な掌がつかみ上げた。


「……い…いぢめられちゃったね…イ…リス…」
「う…ん…で、でも…気持ちよかったね……アエネ…
 精液の海と化した床で倒れ伏しながら、淫魔の姉妹はそっとその手を重ね合わせていた。
 体が別のものになったようだ。二本のペニスからは液という液が搾り出され、代わりに穴という穴に濃厚な精液が流し込まれている。くぷっという音と共に、胃の腑にたまった精液が喉までこみ上げてきた。
「さて…ここでは誰に従うべきか、理解できましたわね」
 床で交差した二人のペニスを踏みつけ、ザラが悠然と言い放った。
 二人は微かに唇に笑みを浮かべると、視線で会話する。
(お姉様を私達のモノにすれば、ザラ様も喜ばせることになるよね、イーリス…)
(うん。ここにいればスゴく気持ちいいことがしてもらえるし……お姉様を調教してザラ様に見せたり、色々できるね…)
 そして悪戯っぽい微笑みを見せると、声を揃えた。
『ザラ様。お姉様を手に入れて、ザラ様を喜ばせて見せます…』

「いいですわ。歓迎いたしますわよ、アエネス、イーリス…」
 優美に笑うザラ。その美貌はまさに、二人の永遠の主人、快楽そのもののようだった。

双生の淫魔・アエネスイーリス by夜魔 (画・Rebis) thanks!


 完全に同じ姿をした、双子の淫魔。東海六魔の一人・夜魔の教育を受けていたが、ある時ルキナ勢の戦士ギルディアを見初め、混沌聖戦に関わることとなる。
 アクロバティックな体術と強力な魔術を使い、相手を淫夢に閉じこめては完全に息のあった凌辱を加える。
 性格は道徳とも無縁な自然体。一般的な倫理観は欠如しており、悪戯好きの少女といった風である。
 夜魔ですら見分けがつかないほど、姿も思考も同じである。だがなぜか、ザナタックには別々に見えるらしい。謎。


 夜魔さんからいただきました新キャラ用の小説、前半部分をそのまま使わせていただく形での掲載でございます!
 ありそうでなかった双子キャラ、濃密なギルディアとの関係、そしてその性格と能力……これはもう色んな場面で楽しみですね。
 そして何より、左右反転コピ(以下検閲削除)!
 夜魔さん、本当にありがとうございました!