「これで……いいの?」
着衣の前をはだけたトーニャは、顔を赤らめながら、自分の部屋の寝台に腰掛けた。
夜目にも白い肌はまだ幼く、乳房は小ぶりだが美しい椀型をしている。
そしてその股間では、愛らしい体のどこにもそぐわない、異様に大きなペニスが固くなっていた。
「そうよ……じゃあ、力を抜いて……そう。まず、私に好きなように触って……」
レディオスと名乗った美女は、彼女と一晩床を共にすれば、願いを叶えようと言った。
そんな話、もとより信じてはいない。
だが、レディオスの艶美な微笑みを、一抱えはありそうな豊かな胸を見ているうちに、トーニャの下腹部はたまらなく熱くなっていた。
初めて、女性に欲情した瞬間だった。
結局トーニャは彼女を部屋に招き入れ、今こうしてその体に手を這わせている。
初めて触る大人の女性の体は、滑らかで、柔らかかった。震える指で乳房をつかむと、予想外の柔らかさと弾力が指先に伝わり、トーニャは夢中になってその胸を揉みしだいた。
喘ぎ始めたレディオスが、着衣を全て脱ぎ捨てる。
その体は……トーニャと、同じだった。
「じゃあ、入れるわね。何度出してもいいから、思い切り愉しみなさい……」
トーニャのより二回りは大きい股間のモノを勃起させたレディオスは、トーニャの上に跨るとゆっくりと腰を落とした。
「あ……? あひゅぁ…あ…ああ!!?」
窮屈な筋肉の輪を、トーニャのペニスは徐々にくぐっていく。その先にあるのは、うねり、絡みつき、こすり立てる無数の肉の突起。輪はトーニャの根本まで降り、長大なペニスの全てがレディオスの腹腔に収まった。硬めの子宮口が、先端を刺激していた。
「う…ああ…ウソ…女の人の中って……こんなになってるの…?」
レディオスは無言で微笑むと、その巨乳を上下させながら腰を動かし始めた。
「あああああああぁあ!? ダメぇ! 動いちゃ…ダ、あ!!」
叫ぼうとしたトーニャは、目を剥き、白い喉を見せてのけ反った。
下半身から、力も、魂も、血も、何もかもが放出していくような感覚。
全身が弛緩し、膣と肛門が収縮を繰り返す。
「で、出てるっ、何コレっ!? あ、あ…… あ、ああああああぁぁぁぁっ!!!!」
焼け付くような精通の快楽に焦がされて、トーニャは絶叫した。
「フフ……いい鳴き声ね」
それは、高く低く、透き通り、完璧な……
欲しかった、あの声だった。
もう呼ばれない夜会。
そこはエルフ達の独壇場だ。
合いの子であるトーニャに、出る幕などない。
しかしその夜、トーニャは夜会の舞台の上に立っていた。
貴族達がざわめく。エルフ達が眉根を寄せる。パトロンが怒鳴る。
だが、そのいずれも気にすることなく、トーニャは歌い始めた。
今までに唄った歌とは違う。
それは禁じられた快楽の歌。暗黒の神を讃える詩。この世の者が聞いてはならぬ、混沌の賛歌。
股を開け。獣を犯せ。精を放ち、精を受け、この世の全てを貪り尽くせ。愛はただ、ラネーシア様のために。
事態に気付いた用心棒や兵士が駆け寄るが、闇より出でたレディオスの力を浴び、テーブルに脳髄を撒き散らした。
トーニャは歌の高まりに合わせ、服を引きちぎり、太い性器をしごき立てた。レディオスに開発され尽くした幼い膣に指を入れ、二つの快感を同時に味わう。
「あはぁっ!!」
歌声はさらに高まり、精液が舞台から噴き上がった。
空間が、揺らぐ。
「トーニャ……もっと唄いなさい……あなたの声なら、あのお方の所まで届くわ…」
レディオスはトーニャの背後から絡みつくと、その小さな肛門にペニスをねじり込んだ。
痛みと快楽と射精に焦がされ、トーニャの歌はさらに高揚していく。
空間が、ねじれる。
黒い雲のような物質が霞み始めた室内では、異界の者の合唱が、緑にピンクに光る無数の眼光が、現実を侵食していた。
トーニャの全身は、声の振動に震え、歓喜している。
エルフと人と、男と女、全ての美しさを兼ね備えた声は、射精のリズムに乗り、吹き出す愛液を調べに、打ち込まれる肛門の快感に合わせながら、異界にまで届いていた。
レディオスが背中で震え、熱泥のような精液をトーニャの腸深くまで溢れさせた。
トーニャの目から涙が溢れ、歌は頂点を迎える。
私の声を捧げよう。全ては、ラネーシア様のために。
この声が、欲しかった。
二つの間で揺らぐ自分は、二つを一つにできるのだと理解した。
そして私の居場所は、ここだ。
大量の精液が舞い散る中、空間が、裂けた。
無限に続く次元の彼方から、快楽の神に仕える両性具有のデーモン達が、洪水のように溢れ出る。
数時間後、街のあった場所には、血と粘液の混じり合う湖だけが残っていた。
異界の神殿に連れられたトーニャは、今宵も神への賛歌を唄う。
下半身で狂う快楽を、喉から震わせ、連なる次元の彼方まで。
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