「貴様…はあっ…私に…何をっ…」
「何? 何もしちゃいないぜ、シャルぅ。ま、こいつは自殺と発狂を禁止する魔法の首輪だけどな」
 シャルリアンを締め付ける革の首輪を人差し指で引っぱりながら、カナディアが残忍な笑みを浮かべる。
 左手はシャルリアンの張りのある胸に食い込み、素晴らしい弾力を持つその感触を愉しんでいる。だが、両手両足を拘束されたシャルリアンには、それを振り払うこともできない。
「今の所は、フェロモンも薬もナシだ。よーするに、お前は胸を揉まれてるだけで股を濡らすような淫乱エルフなんだよ、シャル」
「く……」
 カナディアの美貌が卑猥な笑みで歪むのを見て、シャルリアンは屈辱に震える。
 だが、そんな意志を裏切るように、胸から波紋のように広がる快感は下半身で一点に集まり、地下牢の石畳へ細く長い愛液の糸を引いていた。
「そういやぁ、お前の妹もこうだったな。男をブチ殺して、口を吸ったり胸を揉んだりしてやってる間に、腿までヌルヌルにしてよ。そのまま突っ込んでやったケド、結構すんなり入ったぜ」
「き、貴様ぁぁっ! こ、この、下衆なミューティー…」
「黙れこの淫乱エルフが!!」

「〜〜〜〜っ!!」
 下半身を剣で貫かれるような衝撃を受け、シャルリアンは息を詰まらせた。
「愛撫もナシで、俺のを飲み込んでるようなクソ淫乱エルフが、気取ってんじゃねえ! いいかシャル、てめェは雌ゴブリン以下の淫乱女だ。姉妹揃って俺の奴隷になるのがお似合いなんだよ!」
「っ! っ!! う、うああああああああっ!!!」
 鍛えられ引き締まった体の中の、ほんの小さな肉の隙間を、凄まじい振動が襲った。
 処女膜を貫いたカナディアのサイバーペニスが、微妙に形を変えながらバイブレーションをかけ始めたのだ。
 痛みも屈辱も塗り込めてしまうような快楽が、骨盤を震わせて脳まで届く。
「あ! あ、あ、あ、あ、あ、あ! あっ! あああっ!!」
 唇が重ねられ、大きな球状の胸に、同じくらいの大きさと弾力を備えた、カナディアの巨乳が押しつけられた。逞しい両腕は腰に巻かれ、密着したカナディアは少しも動いていないというのに、シャルリアンの破瓜の中に膨大な量の快感を送り続けている。
「んん…んんん…っ」
 こんな拷問に、屈してなるものか。
 私は誇り高きエルフの舞闘家……こんな、屈辱に……
 だが…だが…
 滑らかな唇が心地よい。沈み合い潰れ合う胸の感触が堪らない。きつく抱きしめる筋肉が熱い。あの、何度殺しても飽き足らない、邪悪な…美しいけど邪悪な…そう…美しい笑みが……
「んっ…! ん! んぐ…ん…!」
 いつの間にか、シャルリアンの腰は勝手に前後を始めていた。鍛え上げられた舞闘家の全身のバネを使い、腹筋と背筋だけで、カナディアのペニスを貪る。
 快楽と屈辱で遠のく意識の中、小さな子宮を熱い液体で満たされ、シャルリアンの視界は暗転した。

 それから一ヶ月間、異界の神殿に幽閉されたシャルリアンは、カナディアの調教を受け続けた。
 膣も、肛門も、全身の肌も粘膜も、未知の快感で開発されていく。
 シャルリアンは憎いカナディアの肉体に溺れ、寝る間も惜しむほど交わり続けた。
 だが……だが、それでも。
 体がどれほど混沌に犯されようが、魂だけは、エルフの誇りだけは、失わなかった。
 そう、誇りだけは……
 誇り……

「こいつが、前言ってたシャルリアンだよ。この一月、俺が体の隅々まで調教してやったから、ルキナ様も気に入ると思うぜ」
「ほほー。舞闘家なんて、珍しいねえ。確かに、ぷりぷりしてて締まりも良さそ。ボクはルキナ、よろしくねー、シャルぅ?」
 まだ幼い少女のような、あどけない笑顔。シャルリアンはそれを無言で睨み付けた。
 ルキナの一抱えもある巨乳を、しなやかな筋肉を、そして長大な二本のペニスを見ているだけで、彼女の胸は高鳴り、固く合わされた腿の間を粘液が這っていく。
 カナディアが昨夜言っていたように、今日からシャルリアンは神殿の奴隷として正式に寄進され、大勢の戦士達に奉仕することとなるのだ。
 だが……一ヶ月の調教を受けても、彼女の誇りは壊れてはいない。
「シャル!?」
 シャルリアンはカナディアの手を振り解き、拘束する鎖を引きちぎらんばかりに手足を伸ばし、すっくとルキナを見下ろした。
「シャル、てめえっ!?」
 銃口を向けかけたカナディアを、ルキナが制する。
「……何?」
 真剣な眼差しに変わったルキナを見据えたまま、シャルリアンは口を開いた。
「私は誇り高き森エルフの一族が一子、エクセリアス=シェルビナイト=シャル=リアンだ。ルキナ…と言ったな。貴様の配下に辱めを受け続け、この身は混沌の不浄に犯されたが、我が魂と誇りは不滅だ」
 怪訝な顔をするカナディア、表情を変えないルキナ。
「だが……もはや我が身が、死ぬことも、狂うことも、逃げることもできぬことも承知している。なれば、貴様らが我が誇りと尊厳を知り、盟約に基づいて私に奉仕を命ずるなら、古より定まる約定の儀に乗っ取り、貴様の……奴隷となろう。だがそれに否と応えるなら、私は貴様らの性器を食いちぎり、肉を噛み、この身が一片の白骨となるまで抵抗を続ける。如何に応える、混沌の将軍よ?」
 目を丸くしているカナディアの視線の先で、ルキナは僅かに微笑むと、大きく手を広げた。
「応えるよ、エクセリアス=シェルビナイト=シャル=リアン! ボクは、キミのその素晴らしい肉体に限りない期待をしている! エルフの叡智と、優れた身体能力と、全てを極めて止まない優秀さが、どこまで快楽を追求できるのか、ボクに見せて欲しい。全ての種族に勝るエルフの能力で、ボク達に奉仕して、シャル!!」
「……承知した……」
 シャルリアンの中で、何かが切れた。
 その誇りは、強さはそのままに、何か別の色に変質していった。

「我が身全てで…永遠に…奉仕…しよう。ルキナ………」

「……様」

 跪いた体勢から押し倒され、体がルキナの柔らかな重みで包まれる。
 やがて、熱く固いルキナの性器が下半身に前後から押し入り、シャルリアンは至福の叫びを上げた。
 心の戒めを解かれた体は、この一月の調教の成果を爆発させ、一気にルキナへの奉仕を始めた。
 特別な鍛錬で太く発達した括約筋が締まり、胴体の筋肉全体で腰をうねらせる。
「い、あっ、どうだ、私の中は、ルキ…ナ様っ…」
「いいよ、とってもいい! 舞闘家って膣もお尻もこんなに締まるんだね! すごいぃ!」
 歓喜の表情で、シャルリアンの体を賞賛するルキナの言葉が、誇らしかった。
「カ…カナディア……貴様程度なら、まだ肛門に受け入れられる……搾り取ってやるから、試してみろ…」
 激しいルキナの突きで顎を上下させながら、シャルリアンは体位を変えて尻を突き出した。
「んー? なんだ、オレは御主人じゃないのかよ?」
「誰も……貴様に仕えるなどとは……いいから…はっ…早く…入れ…ぐぅっ!」
 両の指で広げた肛門に、二本目のペニスを突き入れられ、シャルリアンは言葉を詰まらせた。
 激しい三つの運動が体を貫き、白熱させていく。切れ目なく訪れる絶頂が、彼女の誇りを燃え上がらせる。
「ああっ、出すよ、シャル! 極上のあそことお尻に、たくさん出して上げる! 出る! ああっ!!」
「俺も出すぜシャルっ、言ったとおり全部搾り取ってみな!!」
 熱い液体が、立て続けに体内で爆発した。ルキナとカナディアはシャルリアンの体を抱きしめたまま、長い間身を震わせていた。

「はあ…ふぅ。さすが、エルフは違うねえ、シャルぅ。でもさ、シャルの妹も、ちゃんと優秀なのぉ?」
 シャルリアンの下半身から胸まで噴出した精液を舐め取りながら、ルキナは邪悪な微笑みを見せた。
「あ…ああ……レーナは…美しい…それに、素直で…体も均整が取れて…いい奴隷に、なれる」
 そう。レーナも神殿に来れば、ルキナ様に最高の奉仕ができるだろう。
 そして、自分自身の体でカナディアをいたぶってやれば良いのだ。
 二人の狭く鍛えられた膣で、カナディアのペニスを絞り上げて、あいつが許してくれと懇願するまで、快楽の限りを……

 NEXT Night→Vilandel=der=Zuchtherrscher