理性が、溶けていく。
 ケイオスチャンピオン・ルキナの誘惑をはねのけ、あらん限りの言葉で罵倒を浴びせたユリアは、ルキナの手によって暗い地下牢に幽閉されていた。
 束縛された彼女の股間では、妖美な生き物が単調な作業を続けている。
 ラネーシアの妖獣、フィーンド。両性具有の肉感的な体に、ハ虫類の頭部と尾を持ち、その体臭と唾液には、強烈な催淫作用があるという。
 そのフィーンドの長い舌が、ユリアの固く閉じた性器を、丹念に舐め続けている。
 決して陰唇の内には触れず、絶頂に達するほど責めることもなく、ただもう何時間も、ユリアの秘所に催淫の唾液を染み込ませているのだ。
 限界だった。
 性など、不要のものだと思っていた。欲情は理性を惑わせる毒なのだと。
 その通りだ。
 でも、私の理性は、後少しで溶けてしまう。
 ユリアは大きく息を吐き、身を震わせて、声を搾りだした。
「ル…キナ…様……お願いです…許して…」
 闇に佇んでいた少女は、わずかに唇を歪めて、ユリアの前に立った。
 膣口を指で一突きされ、生まれて初めて達したユリアは、ルキナの指に愛液を浴びせた。
 その感覚を、ユリアは噛みしめていた。
 ……これが、私の知らないことだったのだ。

 翌日も、ユリアは様々なことを教えられた。
 乳房に魔術を施され、豊かだった胸ははち切れそうに膨らんだ。それを延々と責められ、胸だけで何度もいく快楽を教えられた。
 その翌日も。
 肛門を指と舌で弄ばれ、ヴェリナスのシンボルを出し入れされ、未知の快楽と冒涜感に溺れながら、何度も直腸を収縮させた。
 肛門の快楽を、初めて知った。
 
 次の日は戦士達の前でなぶられ、いくつもの目が嘲笑う中、放尿した。愛液が混じった水分は糸を引いて股から流れ落ちる。恥辱が快楽に変わることを思い知った。
 次の日は、犯されるマノと対面させられた。信じられないほど太い性器で犯され抜くマノを見て、悔しさと恥辱に震えた。
 だが……そんなマノが、羨ましかった。自分も、ルキナ様達の逞しいもので、犯されたかった。
 その晩は、マノに一晩中弄ばれ、地下牢で意識を失うまで快楽を貪った。
 女同士の快楽を、初めて知った。

 次々と教えられる知識。開かれていく肉体。
「もっと……もっと、教えて下さい…」
「フフ。じゃあボクのを全部飲めたら、もっとスゴイことしてあげる」
 口腔に満ちた熱い粘液を、舌で絡めて味わいながら、飲み干す。
 世界には、知るべき事が多すぎる。ルキナ様の柔らかさ、ルキナ様の匂い、ルキナ様の味、ルキナ様の声。
 ユリアはルキナの精液を飲み干しながら、図書室を思い出していた。

 神殿に来てから何日が経ったのだろうか。
 今夜のユリアの胸は、わき上がる歓喜で破裂しそうだった。
 今日はラネーシア様の宴だと言う。ルキナ様がついに、ユリアの処女を奪ってくれるのだという。
 祈りと、祭典の間中、ユリアの性器は透明な愛液を分泌し続けていた。
 そしてついに、その時が来た。祈りが唱えられる中祭壇に登り、ルキナに向かって獣のように尻を突き出す。
 ルキナの愛撫は知り尽くしたつもりだったのに、今夜はまた違う。悶え狂い、絶叫し、恥辱を味わい尽くした。
 ルキナの熱い塊が、美しい一筋の性器にあてがわれ、祈りの高まりと共に、ユリアの処女膜を貫く。
 激痛と、快感。
 ユリアは、その瞬間を脳裏に刻み込んだ。
 自分の閉じた膣が押し開かれていく感覚も、襞をこするペニスの形状も、ルキナの腰のリズムも、子宮から吹き出す液体の勢いも、全てを。
 そしてすぐさま、それを理解し、記憶し、いかに動けば快楽を増し、いかに締めつければルキナが喜ぶのかを学ぶ。
 尻をふりたくり、叫びを上げ続けながら、ユリアの脳は凄まじい勢いで学習と記憶を繰り返した。

 ただ交わるだけでも、これほど知るべきことがあるのだ。
 全て覚えよう。全て知り尽くそう。そして、ルキナ様達に奉仕する、奴隷の理を究めよう。

 私は、最高の奴隷になれる。

 最も快楽の増す角度に尻を固定し、射精のリズムと正確に膣の収縮を合わせながら、ユリアは無垢な子宮に大量の精液を飲み込むのだった。

NEXT Night→Ladyous Nieds