「ルキナ様!」
「ルキナ様っ!」
戦士達の間から歩み出る、小さくも偉大なる混沌の将軍。
両性具有の少女…ルキナは、美しい薄紫色の髪を指で撫で、大きな胸を歩みに合わせて振動させながら、睨み合う陣営の狭間に立った。
その股間で猛々しくそそり立つ二本のペニスを見て、敵味方問わぬ者達が情欲の呻きを漏らす。
今やザラと対峙したルキナは、肩を回し首を動かしながら、口を開いた。
「ふああ……にゅぅ…久しぶりだね、ザラ♪」
あくびを終えた瞳から、綺麗な涙が滲む。
ザラの美しい眉が、険しく角度を増した。
「それが新たな支配者に対する態度ですの、ルキナさん? 私どもは、遊びに来たわけではないのですよ…」
「うん。ザラが魔法かけてるのは気付いてたんだけど…昨日の晩…てゆーか朝だけど…遅くまでHしてて、眠くてさ。
ゼブのおっぱいで寝ると、どうにも気持ちよくて…」
ルキナの口の端によだれの跡を見つけたザラの肩が、小刻みに震え始めた。
「相変わらずですわね、ルキナさん。私は……あなたのそういう所が…昔から…」
ザラの配下達が、思わず首をすくめる。
「気に入らなくてよ!!」
魔将の怒声に神殿の大気は震え、迷宮全体に住まう無数の淫魔達すら、その力を感じ取ってどよめきの声を交わした。
「あなたがどのように振る舞うのも自由。しかしそうしてボンヤリしている間に、私達があなたの全てを支配して差し上げますわ!
あなたの戦士が私に忠誠を誓い、あなたの奴隷は私の足を舐め、あなたの神殿は私の宮殿になる!
そしてルキナさん、あなたも私専用の……そう…精液便所くらいになら、させてあげてよろしくてよ! ほーっほっほ!」
「面白いね。ボク達と勝負しようって言うんだ。
いいよ、ザラ、遊んであげる! 混沌の渦の中で、デーモン達と遊んでいた頃のように……ボクに泣いてすがりつくまで、いぢめてあげるよ!
キミも、キミのかわいい仲間達も、みんな、みんな、愛してあげる!」
二人のケイオスヒーローは凄艶な笑みを浮かべ、互いの美しい容貌も…肉体も…全てに視線を這わせた。
そしてその背後に控える混沌の戦士も奴隷も、主の生み出す性気に打たれ、淫らな戦いへの期待で震え出す。
迷宮に、淫絶な争乱の翼が舞い降りる。
刮目せよ魔神達。見届けよ、偉大なるラネーシアよ。
迷宮の主はここに高らかに宣言しよう。
聖戦が、始まる。
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