気だるさと、充足感。
それに、みんなの愛と、みんなの精液が、体中に詰まっている。
ルキナは鎧も服も脱ぎ捨て、神殿のバルコニーから混沌の月を眺めている。
迷宮の中だというのに、異界まで届く闇の月は、清けく蒼白い。
宴は終わった。永遠の中に存在する、熱く心地よい一時。
その時を、みんなの愛を、刻み込んで忘れないために、一つになるのだ。
「………ルキナ」
バルコニーの隅に、蔭がわだかまった。
「キャミラ?」
同い年程度の、少年のような少女……いや、両性具有者に、ルキナは微笑む。
「宴、終わっちゃったよ。早く来れば、みんなキャミラともできたのに」
「ありがと。でも、ボクの用は残念ながらそうじゃないんだ」
キャミラは悪戯っぽい笑みを浮かべると、ルキナの大きな胸を揉みながら、脇に立った。
「あいつが、動き出したよ」
「あいつ? ザ……ん」
発しかけた言葉は、キャミラの唇に飲み込まれる。
「それは言っちゃダメ。ボクの情報リークになっちゃうからね」
「そっか」
ルキナの指も、キャミラの薄い胸を、小さな乳首を弄んでいる。
「じゃあキャミラ、下の口も塞がないと、何か喋っちゃうかもよ」
ルキナは少し股を開くと、小さな裂け目を指で広げて見せた。
「んんー。それは困るなあ。ちゃんと口封じしておかないと…」
キャミラは立ったまま、その長大な男根をルキナの中に押し込んできた。
その吐息はたちまち切なそうな喘ぎに変わり、二人の下半身から淫靡な音が響き始める。
「あいつ……来るんだ」
青い月の下、一つになった影は激しさを増しながら、いつまでも揺れ続けた。
fin